姉の代わりにお見合いへ行ったら、短期間の失明をきっかけに、冷徹だった契約結婚の社長夫が底なしに溺愛してきます
Waka Aimi
恋愛結婚生活
2026年01月05日
公開日
2.9万字
連載中
月島雪乃が人生でいちばん無謀な決断をしたのは、御堂暁と結婚したことだった。
地方の町から戻ってきた“本物の令嬢”である彼女は、三年間、財閥一族の暮らしに溶け込むことができなかった。
彼は東京財閥の後継者。
冷淡で高貴、彼の瞳に雪乃が映ることはなかった。
政略結婚の当日、彼が口にしたのはただ一言。
「契約結婚だ。互いに干渉せず、別々に暮らそう」
そう言い残し、彼はロンドンへ飛び、二年間戻らなかった。
――雪乃が眼の手術を受け、ひとり病院のベッドに横たわっていた、その日まで。
突然現れた彼は、彼女をお姫様抱っこで運び、水を飲ませ、VIP病室へ移しながら静かに言った。
「君は俺の妻だ。世話をするのは、夫としての責任だ」
実家に起業を妨害されれば――
御堂暁:「なら月島家のスーパーをすべて閉店させよう」
偽の姉が毒を盛ってきたなら――
御堂暁:「警察、訴訟、実刑。ひとつも逃がさない」
元彼が復縁を迫ってきたら――
腰を抱き寄せ、所有宣言、そして露骨な嫉妬。醋壇子確定である。
誰にも顧みられなかった“真の令嬢”は、
やがて東京の新進気鋭の女性実業家へと駆け上がっていく。
そして――
「彼女を愛することはない」と言っていたその男は、片膝をつき、こう告げた。
「正式にプロポーズさせてくれ。君を、俺の“本当の妻”にしたい」