元婚約者に一億で親友との喘ぎ声を跪いて聞けと言われた――いいわ。ちょうどこの金で樹木葬できるから
ゆいぽん
恋愛現代恋愛
2026年01月06日
公開日
3万字
連載中
刑務所を出た日、医者に宣告された。
「余命一ヶ月です」
末期癌。手術不可。
私は迷わず樹木葬を予約した。
北海道、ラベンダー畑の傍。彼と約束した場所。
でも金が足りない。手付金だけで全財産を使い果たした。
その夜、生活のため高級クラブの面接へ行った。
まさかVIPルームで、五年ぶりに彼と再会するとは思わなかった。 隣で笑う「親友」と一緒に。
彼の目には憎悪。親友の目には優越感。
そして、想像を絶する屈辱の夜が始まった――
でも不思議なことに、彼の手は震えていた。
命令する声は、どこか苦しそうだった。
「優花……お前、何か隠してるな?」
隠してる?
ええ、たくさん。
五年前の真実も。
今の病状も。
あなたへの想いも。
全部、墓場まで持っていく。