婚約披露宴でクズ男の婚約者に平手打ちされた後、記憶喪失になった私~義兄は言った、「忘れた方がいい、俺と結婚しろ」
発芽糖めぐ
恋愛現代恋愛
2026年01月15日
公開日
2.9万字
連載中
雨宮莳絵の婚約披露宴で、婚約者に人前でビンタをされる。
その理由は、彼女が「嫉妬深いから」と言って、愛人を突き落としたから。
三年の恋が、一発のビンタで壊れた。雪の中、彼女は車を運転して家を出たが、事故を起こしてしまう。
目を覚めると、彼女は五年分の記憶を失っていた。
ベッドのそばに立つ美しい男性は、「義兄」芦屋時生と名乗り、彼女にこう言った。
「一生、君を守るよ」と。
毎日料理を作り、桜を見に行き、キスをし、「愛している」と言う彼。
彼女は彼を優しい義兄だと思っていたが、実はそれは計画的な「善意の嘘」だった。
彼女が彼に問いただすと、彼は涙を浮かべて言った。
「君が僕を拒絶するのが怖かったんだ。」
その後、元婚約者は投獄され、愛人は社会的に破滅。
全ネットが彼女の元カレの目の見えなさを批判した。
彼女はその時、ようやく気づく。この男の嘘は、守るための嘘であり、深い愛だったのだと。
彼のノートには、彼女の名前がびっしりと書かれていた。15歳から28歳まで、13年間。
「莳絵が今日、笑った。太陽のようだった。」
「彼女は恋をした。でも、相手は僕じゃなかった。」
「彼女が傷つけられた。僕は何もできなかった。」
「事故の日、僕は彼女を失うかと思った。」
最後のページにはこう書かれていた。
「ごめん、でも僕は本当に待ちすぎた。」