夫の「お前は俺の子を産む資格がない」の一言で、七年間の愛が消えた~離婚後、車椅子の社長が私だけを溺愛する~
まゆみ ふじい
恋愛現代恋愛
2026年01月23日
公開日
7.5万字
連載中
私、新田千夏は七年間片思いしていた宮本凉介と結婚して三年。
でも、彼は私を一度も愛したことがなかった。
彼の心には、ずっと初恋の「早川美咲」がいた。
妊娠三ヶ月——やっと授かった命に喜ぶ私に、夫は冷たく言い放った。
「明日、中絶手術を受けろ。お前に俺の子を産む資格はない」
理由は簡単だった。白月光が帰国するから。彼女の帰りを邪魔する「障害物」である私と子供は、消されるべき存在だった。
「お前は俺を騙して結婚した計算高い女だ。この三年間、適度に生活できていたことに感謝しろ」
強制的に流産させられた手術台の上で、私は大量出血で生死の境をさまよった。
でも、夫は一度も見舞いに来なかった。白月光とデートしていたから。
目を覚ました瞬間、不思議なことが起きた——前世の記憶が蘇ったのだ。
前世でも、私は宮本凉介を愛し、彼に裏切られ、流産で死んだ。臨終の際、私は誓った。
「来世では、二度とあなたを愛さない」
だから今、私の心の中で彼への愛が消えた。一瞬で、まるで最初から存在しなかったかのように。
離婚届に署名する私を見て、彼は驚いた。「演技か?すぐ泣いて戻ってくるだろう」
でも私は二度と振り返らなかった。
一人暮らしの小さなアパートで、バレエの夢を再開した。配信を始めると、ずっと私を応援してくれていた「永遠の観客」がいた。
彼の正体は——車椅子の医療帝国社長・森田慎一。
五年前から密かに私を愛し、車椅子でも私を全力で守ってくれる男性。
「千夏、君は世界で一番美しい。君を傷つけた者は、僕が許さない」
彼の温かさの中で、私は人生で初めて「愛される」ことを知った。
一方、元夫・宮本凉介は真実を知り、崩壊した。
私を騙したのは白月光の方で、彼女はただ復讐のために彼に近づいただけだった。
全てを失った彼は、ようやく気づいた——本当に愛していたのは、ずっと私だったことに。
でも、遅すぎた。
私が森田慎一の腕の中で笑う姿を見た彼は、膝をついて泣いた。
「千夏、戻ってきてくれ……」
でも私は、もう二度と振り返らない。
前世の痛みは、今世の幸せで癒された。
これは、愛を失った女性が、本当の愛を見つける物語。
そして、大切なものを踏みにじった男が、永遠の後悔に苛まれる物語。