雪山で救った失声の夫、記憶回復後「秘書と結婚する」と離婚届を突き付けられた~十年後、IQ180の息子と共に復讐に戻ります
ゆいぽん
恋愛結婚生活
2026年01月30日
公開日
2.5万字
連載中
新潟の雪山で、私は瀕死の男を救った。
記憶を失い、声も出せなくなった彼に、私は「いっち」と名付けた。
六畳の小さな小屋で寄り添いながら三年。
私たちは夫婦になった。
彼が掌に書いてくれた――
「君がいれば、それでいい」
その言葉が、私のすべてだった。
――けれど、彼が記憶を取り戻した日から、すべてが変わってしまった。
彼は数千億企業の御曹司。
そして私は突然邪魔な過去になった。
結婚七周年の日。
会社を解雇され、夫は離婚届を差し出した。
さらに、身に覚えのない罪まで着せられて――
妊娠を知ったのは、すべてを失った後だった。
十年後。
息子の手を引き、私はある決意を胸に東京へ戻る。
失ったものを取り戻すために。
――いいえ、それ以上に大切なもののために。