和歌月狭山
現代ファンタジー都市ファンタジー
2026年03月04日
公開日
2,015字
連載中
天を衝く霊峰・芙蓉至峰(ふようしほう)の頂に築かれた銀色の都――『銀青(ぎんせい)』。
そこには帝と四方の司神(ししん)が住み、この世のすべての生命を見守っていると信じられている。
花師(はなし)の家に生まれた17歳の少女・結衣あやめは、その“神々の都”を信じきれずにいた。3年前、銀青に召し上げられた兄・あさづゆが、一度も帰らず、失踪してしまったからだ。
退屈な日常に飽きながらも、何も変えられずにいたあやめ。
そんな彼女に訪れた小さな転機――初めて1人で町へ花を納めに行くことになる。
だがその町で、銀青の役人が馴染みの花屋を脅している場面に遭遇する。理不尽な言いがかり。帝の名を盾にした傲慢な圧力。
あやめは一歩も引かず、役人の矛盾を暴く。
逆上して襲い掛かる役人、そこへ現れたのは同じく銀青の役人と思しき男・蒼尾(そうび)。
彼は超常の力、神通力を用いて役人を退けるが、その存在はあやめに新たな疑念を抱かせる。
天上の都は、本当に清廉なのか。
兄はなぜ姿を消したのか。
神々の支配は救済か、それとも――。