巨額の借金返済のため、冷酷な御曹司の契約愛人に――一年間ペットのように飼われた私に、彼は「一生愛する」と言った
もも
恋愛現代恋愛
2026年03月09日
公開日
3.9万字
連載中
重い病に倒れた母を救うため、小鳥遊澪は一年間の契約にサインした。
名門財閥の後継者・御影征十郎のロンドンでの生活を支える、専属ライフアシスタントとして。
契約内容は明確で、そして冷酷だった。
彼の「合理的な要求」にはすべて応じること。
彼女は、金で価値を測られ「それだけの値打ちはある」と判断された雇い人。
華やかなパーティーでは場違いな飾り物。
周囲の人間からは「表に出せない一時的な同伴者」と陰口を叩かれる存在だった。
気まぐれで連れ帰った秋田犬ですら、
彼女より多くの愛情を向けられているように見えた。
御影征十郎の世界の中で、澪ははっきりと悟る。
「小鳥遊澪」という人生が、値札を付けられ、金の檻に閉じ込められているのだと。
やがて契約のカウントダウンが終わりに近づいたとき。
澪は完済を示す帳簿を差し出し、静かに言った。
「御影さん……私を、私に返してください」
ただ自分の人生を取り戻したい、それだけだった。
けれど彼女は知らなかった。
いつも冷静で傲慢だったはずのその男が――
その一言で、初めて大きく動揺することになるなんて。