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結婚記念日、夫が私の前で愛人に跪き犬になった――七年の結婚は地獄でしたが、今日で終わりです。
結婚記念日、夫が私の前で愛人に跪き犬になった――七年の結婚は地獄でしたが、今日で終わりです。
sin
恋愛現代恋愛
2026年03月13日
公開日
8,794字
連載中
結婚記念日――その日、柊木紗月は、自分の目で見てしまった。 夫が愛人の前で“犬”のように扱われている姿を。 大勢の前で跪き、犬のように吠え、背中に乗られても何一つ逆らわない。 そして彼女は―― 「妹を害した犯人」として断罪された女。 弁解する資格さえ与えられないまま。 七年の結婚生活。 気づけば、彼女の人生はただの笑いものになっていた。 だが、やがて真実が暴かれる。 鷺坂悠真が心の底から守り続けてきたその女こそ、 すべての悲劇を仕組んだ本当の悪人だった。 柊木紗月は、人前で彼の頬を二度打ち据える。 そして――離婚届にサイン。 さらに、自らの体を差し出す植物状態実験の同意書にも署名した。 末期がん。余命わずか。 どうせ終わる命なら、この壊れた体で借りを返せばいい。 鷺坂悠真は、それをただの癇癪だと思っていた。 どうせ彼女は、いつか泣いて自分のもとへ戻ってくると。 だが彼は知らなかった。 ――彼女は、もう生きるつもりなどなかったことを。 彼女自身も、死ぬはずだった。 だが目を覚ましたその日、 ベッドのそばに座っていたのは、謎の男だった。 彼は静かに言う。 「君があの日、俺を救った時から決めていた。  やっと見つけたんだ――もう、逃がさない。」 彼女は彼を見つめ、ふっと笑った。 ――ああ。 誰かの心のいちばん大切な場所に置かれるって、 こんなにも温かいものなんだ。

第1話 犬になって私を乗せて

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