産声を上げた瞬間、夫は娘を捨て、愛人の子を私の腕に抱かせた。今度は——二度目の人生で全てを取り戻す
ミント
恋愛結婚生活
2026年04月07日
公開日
3万字
連載中
難産の末に意識を失った二日間、夫は何かを「処理」していた。
目が覚めると、腕の中に赤ん坊がいた。
夫も、親友も、病院の人間も、みんな「おめでとう」と笑っていた。
私だけが、何も知らなかった。
18年後。
肝臓が限界を迎えた病室で、私は廊下の向こうから夫の声を聞いた。
「あの子は彼女の息子じゃない。手術はできない」
親友・咲良が蹲んで言った。
「ごめんなさい、若葉。亮は……私の子なの」
全てが、音を立てて崩れた。
18年間の献身も、愛情も、この結婚も——最初から、嘘だった。
そして私の本当の娘は、生まれた瞬間からどこかで18年間、母親を待っていた。
監護器の波形が、一本の線になった。
——目が覚めたら、1985年だった。
若葉は立ち上がった。
泣くのは、もう終わりにした。
引き出しの奥に証拠を集め、誰にも言っていない電話番号に、初めて電話をかけた。
18年分の怒りと、一度きりの娘への愛を胸に——今度こそ、全てを取り戻しに行く。