政略結婚?それは私・早乙女汐の強制愛起動トリガー――財閥御曹司は私の掌から逃げられない。さあ、私の籠の鳥になりなさい!
MELONY
恋愛現代恋愛
2026年04月07日
公開日
3.2万字
連載中
早乙女汐の「強制愛」計画は順調に進行中。たった一枚の契約書で、彼女は理想の結婚相手――橘曜平を見事に「バインド」することに成功した。
だが、“過去の清算”は想像以上に厄介だった。彼の元恋人は「芸術」を口実に思い出へと浸り続け、ついには宴の席で、汐に“突き落とされた”かのような悲劇の一幕まで演じてみせる。
居並ぶ客たちの視線が突き刺さる中、汐はさらに驚くべき行動に出た――“助けに入った”夫までも、そのまま水面へと突き落としたのだ。
「どうやら連続した不運の事故のようですね」
冷静にそう告げると、「宴はそのままお続けください」と言い放つ。
場は騒然。しかし、ただ一人――全身ずぶ濡れの曜平だけが、水中から立ち上がり、岸辺で燦然と輝く彼女を見つめて、心から愉快そうに笑っていた。
それ以来、彼は彼女と家のしがらみの間に立ちはだかり、自ら“分家”を申し出てまで彼女を守り抜く。
そして契約満了の日、彼は“愛”を名目とした婚姻届を差し出す。
汐は微笑み、ペンを受け取りながら言った。
「手続きに不備があるわ。忘れてるでしょ――“私を口説く”ところから、やり直さないとね。」