酔ったお嬢様が一時の気まぐれで貧乏学生の俺に百万円を送金――十年後、すべてを失い凍えていた彼女を、今度は俺が拾った
ナポリタン
恋愛現代恋愛
2026年04月07日
公開日
2万字
連載中
彼女にとって、あの夜の百万円は酔った勢いの気まぐれだった。
彼にとっては、人生を賭けた借金だった。
卒業式の日、彼女は言い残した。
「返さなくていい」
その言葉が、彼を八年間縛り続けた。
返せない借金を抱えたまま、彼は探し続けた。
返す相手が、どこにいるのかも知らないまま。
そして冬の深夜、橋の下で彼女を見つけた。
コートに包まれ、膝を抱えて凍えている彼女を。
彼は何も言わなかった。
ただ、手を差し伸べた。