DV夫から逃げたい私に、昔捨てた初恋の彼が離婚を手伝うと言い出した
冬棗
恋愛現代恋愛
2026年04月29日
公開日
8,826字
連載中
虐げられ、脅され、そして世界から見捨てられた――
立花あかねの人生は、鷹司慎也に嫁いだその日から、地獄へと堕ちた。
唯一の支えは、娘の里菜。
彼女を守るため、あかねは何度も弁護士に助けを求める。
けれど、鷹司家の圧倒的な権力の前に、すべては拒まれ続けてきた。
――そんなある日。
法律支援センターの前で、彼女は“かつて自分が裏切った初恋の人”と再会する。
岡崎翔。
かつての弱さはもうない。
揺るがぬ決意を宿した瞳で、あかねは言い放つ。
「岡崎さん……離婚したいんです。娘を、取り戻したい」
ボロボロになった彼女を見つめる翔の瞳には、複雑な感情が渦巻く。
けれど口から出たのは、冷たく突き刺さる嘲笑だった。
「どうしたんですか、立花さん。昔は“いい家に取り入った”って顔してましたよね。……もう飽きたんですか?」
――けれどその直後、彼は誰よりも強い味方になる。
あらゆる手段で、彼女を守り抜く存在へと変わっていった。
そして――明かされる、娘の出生の真実。
ついに翔は仮面を捨てる。
「あかね……もう五年だ。そろそろ、俺を取り戻しに来ないのか?」
その言葉に、あかねは迷わなかった。
そっと背伸びをして、彼の唇へと触れる。
「……これで、いい?」
次の瞬間――
感情を押し殺していた男の瞳が、激しく揺れる。
「――もう逃がさない」
彼はあかねを強く抱き上げた。
その日から――
彼女は、もう二度と逃げない。
だって、やっと見つけたから。
――本当の愛を。
第1話 鷹司グループとのご契約、うまくいきますように