偏差値対決契約を交わした後、私は財閥御曹司の唯一指定花嫁になった
十六夜
恋愛現代恋愛
2026年04月24日
公開日
3.5万字
連載中
上野桜が人生で最も屈辱的だった瞬間――それは、オフィスで教務主任に「跡部君と近付きすぎると推薦に影響する」とほのめかされ、対抗の家族が学校に多額の寄付をしたことを知った時だった。
その場で桜は東大推薦を辞退し、最も公平な一般試験を選択することを決意。
試験当日、足首をぶつけて負傷した桜を、跡部景吾が背負って試験会場へ駆け込み、試験担当者に冷静に圧力をかけた。「跡部銀行法務部に電話したこと、分かりますね?」
その後、九条家の財務不正スキャンダルが社会を騒がせる中、「ある令嬢が受験生妨害を依頼した疑惑」の匿名リークも同時に報じられる。桜が景吾を見ると、彼は実習の給料で短期旅行を計画しながら、軽やかに言った。「ちょっとした手がかりを、‘匿名’で、彼らを快く思わない人に提供しただけだよ」
偏差値で報酬を決め、借款契約で彼の独立を支え、検察官となってからも、それぞれの分野の頂点で並び立つ。二人はその実力で、かつての軽視や策略を、王座への階段に変えていった。
景吾が最初の契約金で指輪を買い、高校の教室で桜にプロポーズした時、桜はその光を見つめ、そっと言った。「『はい』は、私が検察官になる日に言うから」
彼は笑みを浮かべて指輪をはめた。「いいよ、約束だ。俺の宝物、検察官の婚約者よ」