不倫夫に捨てられた私、なぜか超エリート元婚約者に執着溺愛されています!
Spring
恋愛現代恋愛
2026年05月13日
公開日
8,454字
連載中
結婚して3年。
智世の夫・亮平の初恋の相手が、4歳の子を連れて帰国した。
その子は亮平の顔を見るなり、無邪気に駆け寄って叫んだ――「パパ!」と。
智世は迷わず離婚届を突きつけた。
「離婚しましょう。あなたを解放するわ、……私自身のためにも」
だが、亮平は冷酷な手つきでその紙を引き裂いた。
「俺から離れて、お前に何ができるっていうんだ?」
智世は屈辱に拳を握りしめる。
実家が破産したあの日から、彼女には選ぶ権利など残されていなかったのだ。
街中の弁護士から離婚訴訟を拒否され、絶望の淵に立たされた彼女の前に現れたのは――かつて自分が必死に婚約を破棄した男、白石瑞樹だった。
彼は一通の契約書を差し出し、静かに告げる。
「これにサインしろ。離婚したいんだろ? 俺が力を貸してやる」
最低な夫から逃れるため、智世はその場で契約に身を投じた。
しかし、ようやく契約期間が満了するその日。
瑞樹は背後から彼女を抱きしめ、甘えるような低い声で囁いた。
「智世、俺は浮気もしないし、ギャンブルもしない。稼いだ金は全部お前にやる……。だから、離婚するのはやめないか?」
抵抗も虚しく、智世は悔しげに声を絞り出す。
「瑞樹……あなた、私を騙したのね!」
男は満足げに腕の力を強め、低く艶のある声で笑った。
「ああ。一生かけて、お前を騙し続けてやるよ」
智世は彼を見つめ、問いかける。
「あなたみたいな嘘つきに、私を幸せにできるの?」
「俺の妻になればいい。お前はただ、幸せになることだけを考えていろ」
嘘から始まった関係はやがて真実の愛へと変わる。