兄弟揃って私を裏切った?だったら、千億の御曹司と結婚します!
萌え星
恋愛現代恋愛
2026年06月08日
公開日
1.4万字
連載中
結婚式を1ヶ月後に控えたあの日、7年付き合った婚約者・神宮司蒼は冷酷に告げた。
「冴夏、婚約を破棄させてくれ。夜を愛してしまったんだ」
全財産を投げ打って彼を支えてきた。それなのに、彼は私を豪雨の中に跪かせ、私のお腹に宿っていた小さな命を冷たく踏みにじった。彼のすべての優しさは、もう別の女のものだった。
絶望のどん底にいた私に、幼馴染の神宮司安斎が手を差し伸べる。
「冴夏、俺と結婚しよう。もっと盛大な式を挙げよう」
その言葉を信じた私が馬鹿だった。
「結婚? あんな女、蒼をイラつかせるための道具に過ぎないよ」
彼の本性を知ったときには、もう遅かった。
私の愛猫は無残に殺され、その犯人に仕立て上げられた。
記者会見の場、何万人もの容赦ない視線の中で、私は床に押し付けられ、激しい暴力に晒される。
蒼は新しい女を抱きしめ、私を死んだ犬のように見下ろしている。
安斎は「やめろ!」と叫びながら、その瞳の奥で冷笑を浮かべていた。
彼らは知らない。私のポケットには、【胃がん末期・余命1ヶ月】の診断書があることを。
そして、彼らが雑草のように踏みにじった私の背後には、彼らなど足元にも及ばない【巨大な影】が控えていることを。
祖父が遺した遺言状。伯父がもたらした巨万の富。
そして、日本屈指の権力を持つ御剣家の御曹司・御剣硯司が、20年間ずっと私だけを護り続けてくれていたことを。
――もう、愛に飢えた哀れな少女はいない。
私の命の最後の1ヶ月。私を傷つけたすべての人間に、今度は跪いて絶え間ない絶望を味わわせてあげる。