三年間のセックスレス結婚——離婚届を出したら、元夫が後悔しまくり
きらきら
恋愛現代恋愛
2026年06月04日
公開日
1.7万字
連載中
結婚して三年。ついに夫・梅田琉生の初恋が帰国した。
それは他ならぬ、彼女の実の妹、高松菜々子だった。
オークションでは菜々子のため大金を投じて、SNSではラブラブぶりを堂々と披露。深夜に帰宅すると、彼女に『菜々子に謝れ』と強要する。
愛音は三年間耐えた。
そして三年間、愛し続けた。
彼のリハビリに付き添い、研修のチャンスも自ら放棄し、『妹の婚約者を奪った』という悪評まで背負った。
だが、誰も覚えていない。
あの雪山を歩き抜いて彼を救ったのは、彼女だったということを。
愛音の凍傷の痕を残す膝は、ただの笑い話になった。
離婚届を提出したその日、琉生はそれを引き裂いた。
「この結婚はお前から始まった。だが、終わらせるのはお前の勝手にはさせない」
愛音は笑った。
そっと指輪を外し、背を向けて国を出た。
再び戻ってきたとき、彼女は『ヴィヴィアン』として彼の前に立っていた。
かつてどれだけ願っても手に入らなかった男が、今度は地面に跪き、もう一度自分を見てほしいと彼女に懇願していた。
だがもう遅い。
彼女の背後には、もう一人が立っていた。
十数年にわたり彼女を待ち続けたその男が、今はそっと傘を差し出している。
「どいて、俺の婚約者の邪魔をしている」