元夫に隠していた三つ子が見つかり、実はずっと私を愛してたなんて誰が信じるよ
ラッキ
恋愛結婚生活
2026年06月08日
公開日
20.8万字
連載中
母の葬儀の日――。
夫の浅野良平は、初恋相手の岡田絵里の誕生日を盛大に祝っていた。
その瞬間、南枝はようやく悟る。
この人は、私を愛していない。ならば、私ももう彼を愛さない。
離婚届を残し、お腹の子どもを諦めたと告げて、彼女は誰にも告げず姿を消した。
そして五年後。
仮面を纏った天才オークショニア「南雲理江」が、オークション業界で絶大な人気を集めていた。
その正体は誰も知らない。
「彼女に会うためだけに一千万円を積んだ人もいたそうですが、断られたとか」
部下の報告を聞きながら、良平はステージ上の女性から目を離せなかった。
――間違いない。
五年間探し続けた女性が、そこにいた。
オークション終了後、彼は彼女を呼び止める。
「……まだ逃げるつもりか?」
「浅野社長。私たちはもう離婚しています」
「俺は認めた覚えはない。それに……子どもはどうした?」
南枝は淡々と答える。
「五年前に中絶したはずでしょう?」
すると良平は険しい表情で視線を落とした。
その先には――。
まるで彼の幼い頃をそのまま映したような、三人の五歳の子どもたちが並んで立っていた。