離婚したはずの夫に捨てられた私、実は天才作曲家でした
アルジャンヌ
恋愛現代恋愛
2026年06月29日
公開日
12.2万字
連載中
結婚一年目の夜、夫は私を抱いた直後にこう言った。
――「離婚しよう。」
理由は、余命半年と宣告された初恋の女性を、最期だけでも妻にしてあげたいから。
七年間、私は彼だけを愛してきた。
どれだけ傷ついても、どれだけ笑われても、彼の隣にいられるなら幸せだと思っていた。
だけど、その日すべてが終わった。
離婚届を提出したその直後、私は彼の子どもを授かっていることを知る。
それでも彼は、私ではなく“彼女”を選び続けた。
世間は病弱な彼女を「悲劇のヒロイン」と称え、私は夫を奪おうとする悪女として叩かれる。
私の歌まで奪われ、人生も居場所も、何もかも失った――そう思っていた。
でも、もう泣かない。
夫のために生きるのは、もう終わり。
私には誰にも知られていないもう一つの顔がある。
天才作曲家LINA。
覆面シンガーとして音楽番組に挑み、失ったすべてを自分の力で取り戻す。
そしていつか、私を捨てた夫も、私の才能も人生も奪った女も、自分たちが失ったものの大きさを知ることになる。
そのとき私は、もう二度と振り向かない