もりび
恋愛現代恋愛
2026年06月26日
公開日
11.9万字
連載中
隠し婚七年目、鷹司柚希は夫・鷹司碧斗の秘密を知ってしまう。彼には忘れられない初恋の人がいた。
柚希は静かに離婚を決意し、その事実を告げた。
しかし碧斗は余裕の笑みを浮かべて言った。
「俺と息子を離せると思ってるのか?」
柚希は冷ややかに笑った。
彼は他の女を連れて、親子行事に代わりに出席していた。十月かけて産んだ息子までもが、その女を「ママ」と呼んでいた。
——彼女に何が離れられないというのだ。
碧斗は、世界中の女が離婚することを信じても、柚希が離婚することを信じなかった。
だが——柚希は離婚届を置いたまま、家に帰らなくなった。
やがて、あの冷静だった男の理性は崩れ落ちる。必死に彼女を探し回るも、もう遅かった。
ふと振り返れば、柚希はすでに高みに立ち、微笑んで言った。
「鷹司さん、私、結婚しますので。お手数ですが、役所へ離婚届を出しに行っていただけますか」