死後6日目、叔父である彼は私の遺体の前でようやく愛を告げた
雨間
恋愛現代恋愛
2026年06月25日
公開日
5.1万字
完結済
朝倉千景は18歳のとき、養ってくれた男に告白した。
返ってきたのは「俺はお前の叔父だ」という言葉と、三ヶ月の冷たい沈黙だった。
彼は婚約者を連れて帰り、彼女に部屋を空けさせた。
そして祝宴の場で、婚約を公然と発表する。
——それが、すべての始まりだった。
彼女の死後3日目。
彼は「婚約者の療養を妨げた」と彼女を責めた。
死後5日目。
彼は「なぜ俺の物を勝手に触った」と問い詰めた。
死後6日目。
彼女は彼の好物をすべて作り、帰りを待っていた。
しかし彼は北海道にいた。
彼女は六文銭と引き換えに、六日間だけ現世に戻っていた。
その一日一日、彼女は彼の行動に理由を与え続けた。
——死の瞬間まで、ずっと。
やがて彼が衣装箪笥を開けたとき。
彼女はすでに自分の葬儀を終えていた。
彼は彼女の遺体の前に跪き、初めて全てを理解する。
しかし、何一つ取り戻すことはできなかった。
そして彼は奪衣婆を探す。
来世すべてと引き換えに、彼女との“最後の一世”を願うために。