婚礼前夜、婚約者と妹の不倫写真を見た私は島を買い、契約夫と新しい人生を始めた
不知火
恋愛現代恋愛
2026年06月26日
公開日
5万字
完結済
結婚式前夜、私は匿名のメッセージを受け取った。
そこには、婚約者と私の妹がラブホテルのベッドに並ぶ写真があった。
彼に電話をかけると、「接待中だ」と不機嫌な声が返ってきた。
「ただ声が聞きたかっただけ」と言うと、彼は「じゃあ早く寝ろ。明日綺麗にして来い」と言って通話を切った。
私はウェディングドレスのまま、そのホテルの駐車場へ向かった。
彼の車は確かにそこにあった。
だが私は降りなかった。
怖かったからではない。もう、何もしたくなかった。
七年間、私は彼の帰りを待ち続けてきた。
返信を待ち、約束を待ち、いつか変わると信じていた。
怒らず、責めず、ただ静かに待つことが愛だと思っていた。
——その夜、気づいた。
私は彼を甘やかし続けていただけだったのだ。
私は泣かなかった。
ホテルに戻り、ウェディングドレスを脱ぎ、
一週間前から用意していた契約書にサインした。
島を買い、契約上の夫を迎える準備を整えた。
結婚式当日。
彼は祭壇の前で40分待ち続けた。
いつものように、遅れてでも私が来ると思っていた。
——だが彼は知らない。
もう私は、誰かを待つ人生を終えたのだ。