婚約破棄されたら、巨大医療グループの総帥に溺愛されました~女医の診断を盗んだ元・婚約者は、もう遅い~
マコ 真言
恋愛現代恋愛
2026年07月04日
公開日
3,430字
連載中
「女医なんか、一歩下がって男の言うこと聞いとけよ!」
――この日、私はすべてを失った。
*
二十代後半の女医・冴島詩織は、医学生時代からの恋人・鷹宮圭介と婚約していた。
ある夜、圭介が誤診した重症患者を、詩織の正確な診断が救った。
だが圭介は詩織の診断を盗み、半年後の学会で「自分の功績」として発表する。
――これが初めてではない。医学生時代から、詩織はいつも圭介を助け、圭介は賞賛と名声だけを自分のものにしてきた。
詩織が圭介を責めると、圭介は言い放った。
「小賢しい女だ。婚約破棄だ!」
婚約も、医師としての職も、詩織は一夜で失った。
――しかし数日後。国内最大の医療グループ代表、久遠玲が詩織に手を差し伸べる。
「二年前、俺の妹は、冴島先生の診断に救われた。――俺が欲しいのは、先生の頭脳だ」
玲だけは、誰にも顧みられなかった詩織の努力と忍耐を知っていた。
久遠病院へ迎えられた詩織のため、玲は専用の診断室と、専用のリラックスルームまで整えていた。
ウェルニッケ脳症、不明熱、感染性心内膜炎、甲状腺クリーゼ――詩織が患者を救うたび、玲は尊敬の念を強くする。
ある夜、根を詰め過ぎた詩織が、玲にふと弱音を吐く。玲は徐々に、詩織を医師としてでなく、一人の女性として意識し始める。
玲の溺愛は止まらず、毎日のように詩織に愛をささやき、詩織に憧れる男性研修医にまで嫉妬する始末。
一方、圭介は、昔の浮気相手・美月に押し切られ、付き合うものの――心も体も、元・婚約者である詩織にしか反応しない。
圭介は、詩織を取り戻そうと足搔くが、玲の圧倒的な知力・権力・財力で返り討ちに合う。
また、詩織のサポートを失い、診断能力の低さが露呈した圭介は、徐々に医師としての評判を落としていく。
美月も、圭介が詩織に大きな未練があると知り、詩織に嫌がらせをするが、その度に玲が詩織を守る。
詩織は、何があっても玲に守られ、初めて心から安心できる場を得て――
誰も知らない“影の名医”が、本物の評価と、心まで包む溺愛を手に入れる、痛快・医療逆転ロマンス。