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六年間追い続けた財閥御曹司に秘密の女として扱われた私は、彼を置いて最高峰の弁護士とのお見合いへ向かった
六年間追い続けた財閥御曹司に秘密の女として扱われた私は、彼を置いて最高峰の弁護士とのお見合いへ向かった
へたれ
恋愛現代恋愛
2026年07月09日
公開日
5.6万字
完結済
清水律花は、六年という歳月をかけて藤原圭之という名前を心の奥に刻み込んできた。 けれど、彼が彼女に向ける言葉はいつも―― 「うん」 「ああ」 「そう」 それだけだった。 彼は決して、彼女の存在を公の場で認めようとはしなかった。 彼女に避妊具を買わせた時だけ、冷たく一言告げる。 「遅い」 銀座のラウンジで二人の関係を聞かれた時、律花は笑って答えた。 「もう追いかけるのはやめたの」 藤原圭之は、それをただの冗談だと思っていた。 彼女が六年間のメッセージ履歴をすべて消した時でさえ、彼は顔を上げなかった。 ――しかし。 律花が母親の勧めたお見合いを受けることを決めた日。 藤原ホールディングスの会議室で、彼女は新しく就任した外部総顧問と出会う。 高槻誠司。 三十二歳。 日本屈指の訴訟弁護士。 そして、彼女のお見合い相手。 彼は穏やかに微笑んだ。 「これから、よろしくお願いします」 その瞬間。 律花が自分ではない男の隣に立つ未来を、藤原圭之は初めて知った。 そして――初めて焦り始めた。

第1話 避妊具は切れてる、次はちゃんと用意して

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