助けて!冷血狼人の隣人が、か弱い白兎の私を溺愛して生涯の伴侶にするつもり!?
千霊ちか
恋愛現代恋愛
2026年07月13日
公開日
6.7万字
完結済
月野苺花は、ついに悪夢のような隣人生活から逃げ出した。
それは、隣人のいびきに悩まされ続ける日々だった。
ようやく家賃の安い金葉マンションへ引っ越し、これで幸せな新生活が始まると思っていた彼女。
しかし、管理人から告げられたのは――
「あなたの向かいの部屋には、狼が住んでいます」
という衝撃の事実だった。
深夜三時、物音で叩き起こされる恐怖。
荷物を運んでいる途中、押し潰されそうになるほどの悲惨な状況。
暗い路地裏で酔っぱらいに服を掴まれる絶望。
苺花は必死に普通の生活へ馴染もうとしていた。
けれど、現実は何度も彼女を打ちのめす。
しかも彼女には、誰にも言えない秘密があった。
疲れ果てた時だけ、白い兎の耳が現れてしまうことを――。
そんな彼女の前に現れたのは、冷たい雰囲気を纏った無口な狼人だった。
彼は、苺花が何気なくこぼした一言を覚えていた。
「お皿洗いって、本当に面倒……」
その翌日。
彼女の部屋には、最新の食洗機が届いていた。
彼女が怖がる時には、小さな狼の姿になり、静かにベッドのそばで寄り添う。
そして、彼女が涙を流しながら彼の名前を呼んだ瞬間――。
彼は夜の闇を切り裂くように、彼女のもとへ駆けつける。
「君を、僕が一生守りたい」
狼人がそう告げた時。
苺花は悟った。
これは、食物連鎖を越えた恋。
きっと、普通の恋では終わらない――。
けれどその愛は、誰よりも優しく、誰よりも強かった。