弟に騙され三千万円の借金を背負い、貧しさを理由に恋人に捨てられた私が、不動産社長と契約結婚したら溺愛される妻になりました
紙飛行機
恋愛結婚生活
2026年07月16日
公開日
2.3万字
連載中
結婚して一年。
それでも、会社の誰一人として彼女が社長夫人だとは知らなかった。
早瀬茉奈が不動産会社社長の娘を助けたことから、すべては始まった。
彼女が渡されたのは、一枚の契約書。
それは――契約結婚だった。
条件は三つ。
家族が残した三千万円の借金を肩代わりすること。
毎月百万円の生活費を受け取ること。
そして――
「この結婚のことは、誰にも明かさないこと」
だった。
一年間。
彼女は誰にも知られないまま、社長夫人として暮らしていた。
そんなある日。
元恋人が新しい彼女を連れて病院へ現れ、茉奈を「貧乏な女」と笑った。
その瞬間。
彼女は手にしていたアイスアメリカーノを彼の顔へかけた。
そして、浮気を証明する決定的な証拠を突きつける。
二人はその場にいた全員の前で、取り返しのつかない恥を晒した。
しかし、茉奈を待っていた試練はそれだけではなかった。
育児専門家を装った女が家に入り込み、子どもを利用して彼女との距離を引き裂こうとする。
追い詰められた茉奈は、ついに客室へ移ることを決意した。
だが、その夜。
彼女は一人で証拠を集め、真実を暴き始める。
そして家族全員の前で、その女の嘘を一つ残らず明らかにした。
すべてが終わったと思った時――
一枚の血液検査報告書が、彼女の人生を再び変える。
一年間ずっと、彼女を「ママ」と呼んでくれていた子ども。
その本当の身分は、茉奈が想像していたものより遥かに複雑だった。
そして後に。
彼は全員の前で彼女の手を取り、堂々と告げる。
「彼女は――俺の妻だ」
誰にも知られなかった契約結婚は、いつしか誰もが羨む本物の愛へ変わっていた。