女は売るものとして育てられた私ですが、料理好きのイケメン御曹司と恋をするようになる
YOR
恋愛現代恋愛
2026年08月25日
公開日
4,837字
連載中
元弟子の夫婦に引き取られ、「女は家のために使うもの」と叩き込まれながら料理を作り続けてきた詩乃。
自分の意思や感想を口にすることを許されず、ただ黙って厨房に立ち続けてきた詩乃にとって、料理は唯一、想いを伝えられる手段だった。
誕生日の日、父は借金返済のため、詩乃を「特別なお客様」に売り渡そうとする。
暑い台所で最後の一皿を作りながら、詩乃は自分の運命を静かに受け入れるしかなかった。
ところが現れた商談相手は、予想外の料理好きなイケメン御曹司。
格式高い家に生まれ、安易に「美味しい」と口にすることさえ許されない星崎流美は、詩乃の料理に心を動かされ、思わず本音を漏らした。
詩乃を商品扱いする元弟子夫婦の前で、星崎流美は静かに、はっきりと告げた。
「彼女を、私の専属シェフにする」
その言葉に重ねるように、詩乃は初めて自分の意思を口にする。
「私は、売り物ではありません」
言葉を封じられてきた二人が、料理を通じて互いを認め合い、幸せを掴むまで。
第3回逆転ヒロイン大賞、参加作品。
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