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クズな父に愛人の娘とすり替えられた本物の令嬢――死後、母と妹の婚約者が狂ったように復讐を始めた
クズな父に愛人の娘とすり替えられた本物の令嬢――死後、母と妹の婚約者が狂ったように復讐を始めた
有機タマネギ
恋愛現代恋愛
2026年08月26日
公開日
2.4万字
連載中
実の兄に薬を盛られたあの夜、桐生澪は妹に背中を押され、屋上から突き落とされた。 死んだ後の澪が見たものは―― 自分を誰よりも嫌っていたはずの母親が、娘のために桐生家へ火を放つ姿だった。 そして妹の婚約者は、澪の亡骸を抱きしめ、目を赤くしながら桐生家へ乗り込み、怒りを爆発させていた。 もう一度人生をやり直した澪が、最初にしたこと。 それは――逃げることだった。 逃げる途中、偶然出会った母。 その瞬間、母は澪を強く抱きしめて言った。 「ごめんなさい」 「母さんは、もう一度人生をやり直したの。全部思い出したわ」 そこで澪は知る。 本当の娘は、自分だった。 そして、家の中で二十四年間好き勝手に振る舞っていた“妹”こそ―― 父親が外で作った愛人の娘だったのだ。 母はすぐに澪を連れて、財閥・九条家へ向かった。 失われた婚約を取り戻すために。 財閥後継者・九条玲司は、澪を見た瞬間、理由も何も聞かなかった。 ただ自分の上着を彼女にかけ、隣に立って言った。 「大丈夫か?」 「君は、俺が守る」 桐生家へ戻った夜。 母は全員の前で、決定的な証拠を突きつけた。 父の顔色は一瞬で変わった。 それでも言い逃れをしようとした瞬間―― 母の平手打ちが飛んだ。 「今まで澪から奪ったもの」 「今日、全部返してもらうわ」 父の隠していた巨額の不正と財務の闇は暴かれ、その場で完全に失脚。 足を折り、一生涯、辺鄙な療養施設で暮らすことになった。 許しを乞うても―― もう誰も彼に手を差し伸べなかった。 あの“妹”は、名義上の財産をすべて失い、家から追い出された。 かつて令嬢として君臨していた女は、一夜にしてすべてを失った。 兄は恐怖で崩れ落ち、跪いて許しを求めた。 けれど澪は許さなかった。 「海外支社へ行って」 「そこで、自分の罪を償って」 そして一番の逆転は。 九条玲司が、全メディアの前で堂々と宣言したことだった。 「彼女は、俺が生涯ただ一人認めた女性だ」 「この結婚は、家の都合でも誰かの命令でもない」 「俺自身が選んだ」 もう二度と、誰かに愛されるために自分を偽る必要はない。 今度の人生では―― 桐生澪自身が、奪われたすべてを取り戻す。

第1話 婚約者が彼女を愛してしまった

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