俺をただの暇つぶし相手だと思っていた彼は、好きな女性を落とす手伝いまで私にさせた――離れた後、彼は私にプロポーズしてきた
エサやり禁止
恋愛現代恋愛
2026年09月24日
公開日
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私は、自分が彼の恋人だと思っていた。
けれど、ある日聞いてしまった。
彼が友人に言っていた言葉を。
「ただの暇つぶしだよ」
「まだ飽きてないだけ」
六年間。
私は彼が用意した家に住み、彼が選んだオーダーメイドの服を着て、彼の生活のすべてを支えてきた。
その優しさが、愛なのだと思っていた。
けれど――
婚約指輪が別の女性へ渡される手違いが起きた日。
彼は眉をひそめて、私に言った。
「それ、君のための指輪だと思っていたの?」
「君は俺が養っている。俺の望みを満たしてくれればいい」
「それ以上、勘違いするな」
私は彼のもとを離れようとした。
仕事を失った。
友人にも問題が起きた。
住んでいた部屋からも追い出された。
行き場をなくして路上に立っていた私の前に、彼の車が止まった。
彼は窓を開けて言った。
「まだ遊び足りないんだ」
「終わりを決める権利は、君にはない」
その後、彼は言った。
「好きな人ができた」
「彼女を振り向かせるのを手伝ってくれ」
私は真剣に花を選んだ。
レストランを選んだ。
映画を選んだ。
彼は毎回、私の分まで買った。
「礼だよ」
そう言って。
彼は知らなかった。
私が密かに銀座で仕事を見つけたことを。
彼は知らなかった。
私が少しずつお金を貯め、彼のもとを去る準備をしていたことを。
ある日。
彼の“新しい恋人”が、私の働く店へやって来た。
そして私に跪かせ、彼女のためのジュエリーを試着させた。
彼は隣に立っていた。
「彼女はここで働いているんだ」
「俺が気にする必要なんてないだろ」
彼は大勢の前で、私に言った。
「俺が買った服を脱げ」
私は三つ目のボタンに手をかけた。
その瞬間、彼は私の手を振り払った。
「もういい。出て行け」
私は服を脱いだ。
そして六年前から持っていた白いTシャツとジーンズに着替えた。
スーツケースを引き、彼の人生から離れた。
後になって。
彼は病院で私に言った。
「あの指輪は、誰にも渡したことがない」
「愛している」
私は笑ってしまった。
「おかしいね」
「私はもう、あなたを愛していない」
「今さら、あなたが私を愛していると言うなんて」
「あなたの愛は、私を見下して」
「私を弄んで」
「私を上から眺めることだった」