婚約者に初恋の相手を選ばれ、「33歳じゃ高齢出産だ。お前を選ぶ男はいない」と嘲笑された私に、御曹司が「俺と結婚してくれ」
当て馬救済委員会
恋愛現代恋愛
2026年10月20日
公開日
2.5万字
連載中
12歳の冬、篠原綾乃の父親は、13歳の少女に殺人犯だと告発された。
父は一言もまともに話せなかった。そして1年後、同じ路地で壁にぶつかって亡くなった。
それから20年後。会社の創立10周年記念パーティーで、婚約者の堂上晴臣がグラスを掲げ、新プロジェクトの広告大使を発表した。
その役に選ばれたのは、一色沙耶。
あのとき、綾乃の父を告発した少女だった。
「篠原室長、彼女の面倒をしばらく見てやってくれ」
綾乃は言った。
「彼女は、私の父を犯人だと告発した人です」
晴臣は冷たく言い返した。
「彼女は当時、まだ13歳だったんだ。篠原、自分の立場をわきまえろ」
翌日、綾乃は辞表を提出した。
晴臣は彼女の家の前まで追いかけてきて、吐き捨てるように言った。
「もう33歳だろ。あと2年で高齢出産の年齢だ。お前を選ぶ男なんて、もういない」
その後、綾乃は父の冤罪を晴らし、国家賠償も勝ち取った。
法律では沙耶を裁けない。綾乃は1億円を投じ、沙耶に出演を依頼し、20年前にあの路地で起きた一幕を演じさせた。
そして35歳のとき、綾乃は姓を変え、名門の葉室家に嫁いだ。