作家インタビュー:猫耳猫助——熱量を込めながら、日々精進を重ねていくという姿勢のつもりです。ネオページ編集部

――自己紹介をお願いします

はじめまして。契約作家の猫耳猫助と申します。

執筆歴は今年で2年ほど経ちました。元々は小説家になろうで投稿していましたが、現在の担当編集者様にお声がけいただきまして、ネオページに参りました。

 

――スカウト経由でネオページを使っていただいているのですね

そうなんです。ある日突然XでDMをいただきまして、その時は一体何事かと思いました。

 

――最初のころは「ネオページって怪しい」と言われていましたが、当時の猫耳さんはどう思われていたのでしょうか

僕も最初は色々と調べさせていただきました。ネオページってなんだろう、どういうサイトなのか、本社はどこにあるのか、どういう趣旨の運営だろう、とか。

たしかお声を掛けていただいたのが、2024年の8月頃でしたので、「ネオページ」のサイトがオープンした当初のタイミングだったと思います。

公式からの発信情報も出始めていたので、使ってみようかなと思いました。

 

――実際に使っていただいてからはいかがでしょうか

僕はすごく使いやすいなと思っています。普段はワードファイルで出来上がった原稿を担当編集者様にお送りして、都度確認をいただいたらそのデータをサイト上に入力していくのですが、機能自体がシンプルなので作業はとても捗ります。

最初は改行の隙間の幅など、気になる点もあったのですが、今では開発陣の方々の御尽力のお陰によりそこもアップデートされ、現状かなり良い感じです。ありがとうございます!!!

 

――では、連載中の作品について教えてください

ベネディツィオーネ・インビジビレ ~見えざる“もの”に祝福を~』というSF作品を連載しています。内容は、魔族と闘うため異世界側が地球側へと協力要請し、数々の困難を乗り越えていく……という話です。

個人的には読んでいただければこの作品の凄みがビシバシとわかる! という作風に創り上げきれているかと思います。

推したいポイントは沢山あるのですが、特にストーリーテリングには力を入れています。この作品は群像劇なので登場人物が多いのですが、1人1人に濃い人生があって、使命を果たす為に本気で立ち向かっていく、歩んでいくという姿を読者に感じていただけるよう意識しています。

 

――この作品は設定が珍しいですよね

そうですね。SFジャンルなので科学的な方法で異世界と地球を行き来することが出来るんですが、群像劇であることも含め、読者の方々からはあまり見かけない設定で面白いと言われてきました。

 

――作品の表紙もご自身で外注されたものだとか……

そうですそうです。普段からお世話になっているイラストレーター様に僕から有償依頼して、描いていただいたものですね。

この表紙、何が凄いかって……作品の根幹の要素が全て詰め込まれているんですよぉ!

 

――表紙イラストが「オチ」ということですか!?

そうです、そうなのです。

文字や配色、イラストの構成など、ここに描かれているもの全てに意味があって出来ています。紙の本は読み終わったら、また表紙を見るじゃないですか。再び表紙絵を見ていただいたときに、“そういうことだったのか”となるように考えてあるんです。

こんなに素晴らしい作品が一度キリなんて勿体無い。ぜひ2週目も更に楽しんでいただければ、と思っています。

 

――ネタバレのような気がしますが、インタビューに載せても大丈夫でしょうか

大丈夫です。むしろ、僕の作品についてはネタバレされながら読んだほうが面白いかもしれません。

恐らくですが、この作品を読んだとき、読者の中には「これSFじゃなくて異世界ファンタジーじゃないか?」と感じる方もいらっしゃるかと思うのですが、これも最終章で、きちんとSFなんだよ、という情報がガッツリ出てきますので。

ロマンがあるなぁ、と思える構成に仕上げていきますので、ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

――1人の作業でもしっかり考えながら書いておられる印象なのですが、サポートプログラムで担当者が付いたことでの変化などはありますか

自分以外の人に1度読んでいただいて、現状どうかというのを考える機会が増えたのはありがたいことだと思っています。確実に読んでくれる人がいるというのは大きな変化ですよね。

仰るとおり、僕1人でも作品の内容については何度も推敲し、際限なく反芻しますけど、書きながら方向性が少しずつズレそうになることもあるので。そこを修正してくれる誰かの意見があることは本当にありがたいことですし、決して当たり前のことではないと感じています。

 

――道案内人や伴走者がいるようなイメージですか

そうですね。ネオページさんに限らず、小説を書くことって基本1人の作業じゃないですか。そこに、一緒に走ってくれる人がいると伸び伸びと書きやすくなりますね。

 

――執筆を始めたきっかけはなんですか

僕、元々は読み専でして。それこそ小説家になろうさんとかを読書目的で使わせていただいてました。中でもVRMMOとか異世界ファンタジー作品が好きで、『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』(夕蜜柑、KADOKAWA)とか、気になった作品はのめり込むように読んでいました。

他にも様々に読んではいたのですが、そのうち段々ともっと自分の好みに合う作品はないかなと、条件を絞り出すようになりまして……カクヨムさんやハーメルンさんでも作品を探して探して探しまくったのですが、100%ドンピシャな作品が無かったんですよね。

そこで、「無いなぁ……。そうだっ、自分で書くか!!」っていう感じで書き始めました(笑)。

 

――読みたい欲が高じた結果なんですね

自分自身の手で、自分自身が世界一好きな作品を創ってしまおう! みたいな感じですねぇ。

 

――お勤めもされていますよね。執筆活動は大変ではないですか

そうです。なので基本的には帰宅後か、休日に執筆活動をしています。僕は作業自体は大変だとは思わないので、仕事中に作品の次の展開について考えたら、内容が固まり次第、帰宅してそれを出力していくという感じですね。

変な話、今このインタビューを受けている最中も頭のどこかでは作品について考えています。書くという作業自体は2時間とかなのですが、その前段階で物凄く時間がかかってしまうタイプです。どうしても、考え事の時間は十数時間から、場合によっては数日かかることもありますね。

 

――担当に提出するプロットなどはどのように作っていますか

実は僕、プロットらしいプロットをお渡ししたことがなくて……。手書きにすることもありますが、基本的には全部頭の中に構成や展開など全て叩きこんでいます。

これからの展開をどうしたいいか、という相談自体もあまりしていないです。まだそこまで躓く段階に来ていないということもあり、自由にやらせていただいてます。送るとしても、「こういう流れでいきますね~、それでは原稿送ります~」みたいな感じです。

 

――勢いを感じます。スランプとかはなさそうですね

ないですね~! その場その場の“どうしよう”はもちろん沢山ありますが。でも「まぁどうせ自分なら面白いもの書けるでしょう」という気持ちでゴリゴリに押してます。一時的に悩んでいることも、時間を置いていたら気づいた時にはとっくに解決していた、とかしょっちゅうですので。

 

――書くのが楽しい! というのをヒシヒシと感じます

めちゃめちゃ楽しいですね。

 

――連載作品は重たいテーマですが、こだわりや意識しているポイントなどはありますか

重たいからこそ、読みやすい間やテンポ、その流れを維持するにはどうしたらいいのか等は意識するようにしています。

ウェブ連載って、長編だと200話や300話のような長さになるかと思うのですが、まず序盤はサクサク読めるよう1話を2,000~2,500字程度で刻むようにしています。中盤へ差し掛かったら、もうそこまで読んでくださった方は本作品のファンだろうと思っているので、そこからはシーンの展開やカット(動画でCMを挟む場合はどこがいいか、のような)を意識するようにしたりして、演出や構成など緩急をつけられるように考えています。

 

――そこまで考えてくださっているのであれば、もう担当編集はいらないのではないでしょうか……

いやいやいやいや、なんてこと言うんですか。いりますいります、しっっっっっっっかりと居てほしいです。

 

――担当編集のサポートにはご満足いただいてますか

そうですね。「編集部の皆様方、日々大変そうだな……」と思っているのですが、その中でも担当編集者様はきちんと返信いただいてますし、原稿も見てくださっているので本当にありがたいです。

僕としては、担当編集者様だけに限らず、編集部の方全員に僕の作品を常に見てほしい、猛プッシュ倍プッシュしてほしいという熱量を込めながら、日々精進を重ねていくという姿勢のつもりです。

引き続きどうかよろしくお願いいたします、という気持ちですね。

 

――モチベーションの維持の秘訣はなんでしょうか

作品について考えること、ですねぇ。自分の作品を一番に面白いと感じているのは、やはり自分自身だと思うわけで。なので、常に前向きに、より面白い続きを書いていこう、という気持ちで臨んでいますね。

 

――自己プロデュース以外で嬉しかったことやモチベーションが上がった経験などはありますか

表紙絵を描いてくださったイラストレーターさんがファンアートも描いてくださったのがとても嬉しかったですね。あと、読者の方から感想や DM でこの部分が面白かったと言ってもらえるのがストレートに刺さります。書いて良かったって感じますね。

とても感謝していますし、大切にしたいなと思います。最後まで見ていただくためにも、精進を重ねて参ります。

 

――ご自身の作品への情熱が感じられます!

ありがとうございます。僕としては、作家自身の自己プロデュースはとても大事なことだと感じています。スケジュール管理やメンタル調整はもちろん、自己の作品のアピール方法なども、どれも前向きに熱意をもってやることに価値があると思っています。

 

――アツい部分をたくさん伺ったので、一旦クールダウンします。猫耳さんの原稿料について聞かせてください

そうですねぇ……あ! 原稿料でノートパソコンを新調したんです! 動作がめちゃくちゃ軽くなって、サクサク動きます。僕はもう8ヶ月くらい書かせていただいているので、貯めてからドンと使わせていただきました。

 

――引き続きの執筆をお願いします! 今後の予定はありますか?

猫を飼い、そして全てを貢ぎたいです!!!!!!!!

 

――ペンネームも、“猫”耳“猫”助さんですもんね

そうなんですよ。猫大好きですね。僕としては今後、商業デビューやIP化を真剣に目指しているのですが、その過程で猫をモフりながら、暮らしていきたいと思っています。

 

――作家としての夢、も掘り下げて伺いたいです

商業デビューに関してですが、それこそ、契約作品である『ベネディツィオーネ・インビジビレ』は本気で売れる作品だと確信していますし、日本はもちろん、アジアのライトノベル業界を席巻する作品にするというスタンスで書かせていただいています。ノベライズから始まり、コミカライズ、アニメ化、そして映画化というふうに広げていきたいです。

これはネオページさんへの要望なのですが、僕としては日本国内という縛りはないので国外でもどこでも書籍化の出口をお願いいたします! と常々思っています。

 

――引き続き頑張らせていただきます……!

よろしくお願いいたします。

 

――ネオページにご期待をいただけて嬉しいです

海外進出も目指していこうとしている、ということは伺っていますので、ぜひ1つの企業様として頑張ってほしいです。実現したあかつきにはぜひ僕の作品を最推しとして……ね!

 

――ネオページでの掲載作品で読まれたもの・面白かったものはありますか

第 1 回 NSP 賞で金賞だった古芭白あきらさんの『あなたのお嫁さんになりたいです!』がすごくパワーのあるお話で面白かったです。天真爛漫なヒロインっていうのが僕はすごく好きですね。

あとネオページは文芸ジャンルに面白い作品が多いと思います。世界観が独特な方とかが多くていいですね。

 

――他サイトのお話も出ていますが、ネオページの強みなどを感じられるところはありますか

ネオページの強みとしては、やはり契約作家自体が面白い取り組みだなと感じます。契約作家として原稿料で生活できる、ということが将来的に叶うならばそれは大変に抜きん出た個性ですし、大きな強みですよね。

「契約作家一筋で食っていける」となれば、それこそすごいことですよ。

 

――執筆以外の趣味や、お休みの日の過ごし方を教えてください

ドライブは好きですね。例えば作品のシーンについて「次どうやったらもっと面白くなるかなぁ」なんてことを思いつめた時は、ドライブして音楽を聴き流しながら、いろいろと考えたりします。

なんかずーっと考え込んでいる人みたいな印象だと思いますが、群像劇ということもあって設定がかなり難しいので、自分でも大変なんですよ(笑)。

常に頭の中では、伝えるためにかみ砕いて、その上でもっと面白くするにはどうすると良いか、とか気になってしまって。

 

――契約作家を目指す方へ一言お願いします

僕自身もまだ、執筆を始めて2年。これまで書いてきた作品は、いま契約作品とさせていただいている『ベネディツィオーネ・インビジビレ ~見えざる“もの”に祝福を~』1本だけですので、他の方へこれといったアドバイスできるものは持ち合わせておりません。

僕もまだまだ未熟者なので、書き方、伝え方や演出、文章の味や雰囲気など“媚びる”のではなく“最大限の配慮”をもって、これからも試行錯誤を続けていきたいと思います。

皆さんの中にはそれぞれ憧れるものであったり、その人なりのロマンがあると思っているので、その内なるロマンを求めて、盛大に、そして振り切って、一緒に頑張っていければな、と思います。

 

――大海賊時代っぽくていいですね!

ワン〇ースはありますからね。取りにいきましょう。

 

――ではファンの皆様向けのコメントをお願いします

いつも、本作品『ベネディツィオーネ・インビジビレ ~見えざる“もの”に祝福を~』を読んでくださって本当にありがとうございます。これからも皆様に楽しんでいただけるような作品にしていけるよう、日々精進を重ねて参ります。

引き続き、猫耳猫助を応援していただければ嬉しい限りです。

どうか、行く末を見守ってください!!!!!!!!

 

――エネルギッシュなお話が伺えてよかったです。本日はどうもありがとうございました。

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