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あらすじ
詳細
逃げるために――羽純は、自分自身を“売る”ことを選んだ。
「洋見弁護士。私を離婚させてください。その代わり……私を、あなたに差し上げます」
――三年前。羽純は、長年片想いしていた相手・河合日向と結婚した。それが幸せのすべてだと、信じて疑わなかった。
けれど結婚三年目、サプライズプレゼントを抱えて駆けつけた彼女の耳に届いたのは、夫の冷たい嘲笑だった。
「羽純? 安い替え玉だろ。俺の雪乃の足元にも及ばない」
その瞬間、胸の奥で何かが静かに壊れた。
離婚を切り出せば、日向はせせら笑う。
「替え玉は替え玉らしくしていろ。雪乃の世話をして、俺たちの盾になれ」
日向は初恋の女・雪乃のために、羽純の尊厳は容赦なく踏みにじられていく。
家政婦のように扱われ、雪乃の代わりに氷の湖へ飛び込まされ、
挙げ句の果てには――“雪乃の子を育てさせるため”に、子を産めない体にされそうになる。
手術台に横たわったその瞬間。羽純の中で、日向への愛は完全に死んだ。
だから彼女は決めた。離婚のためなら、すべてを差し出すと。
そして離婚当日、羽純は世間の目をあざ笑うように、洋見律と再婚する。
「火の海から別の火の海へ飛び込んだだけだ」と誰もがそう噂した。
雨の中、元夫は跪き、叫ぶ。「羽純! お前は自分を売ったのか?!」
そのとき――彼女を抱き寄せた男が、低く笑った。
「売った?違う。彼女が俺を買ったのだ。」
それは取引のはずだったその結婚は、やがて――彼女を骨の髄まで甘く溺れさせる、本物の愛へと変わっていく。閉じる 応援チケット
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創意工夫ありし者2026-04-18 10:05
ネオ・デビュー2026-03-03 12:25
作者のひとりごと