瀬野夏希は大学病院の救急外来に勤務する看護師。しかしある日、患者に注射できなくなってしまう。看護婦として致命的な欠点を背負うことになり、病院を退職。巡りめぐって注射する必要がなさそうな精神科で働くことになる。並行して、カフェバーに勤務して接客をすることになるのだが…。
精神科パートとカフェバーパートを行ったり来たりしながら、夏希とその周辺の人々の交流がつづられます。ほっこりさせてくれる人もいれば、ギスギスした人もいて、夏希と一緒にハラハラしながら読み進めていくことになります。医療の最前線に戻るのか、それとも別の道を探すのかということを巡って、揺れ動く日々。個性的な脇役が次々に出てきて、それぞれにイベントがあり、最後まで飽きません。途中からリアルタイムで読みましたが、良質な大人のテレビドラマといった趣の作品で、毎回の更新が楽しみでした。オススメします。