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第五話 後説 予想外の猫の神様のお知らせ

 シナリオが一区切りついて、縁と結びはゲーム内ロビーへと戻って来た。

 他の面々はまだプレイするようで、2人は切り上げてきた。


「お疲れ様、結びさん」

「お疲れ様~縁、いや~あの猫娘ちゃんが……何か凄かったね、この私と戦えるとは……いや、ノリと設定だけ――」

「馬鹿野郎! 人を想う気持ちはどんな力よりも強くなるんだ」

「……おおう、縁君元気だね~」

「うむ、いいものを見た! あ」

「どしたのさ」

「うむ……何かこう……人様の設定にケチ付ける様な言い方になってしまうけどさ」

「ん?」

「いや……俺達のクラスって、普通に比べたら強い人達の集まりじゃないか?」

「確かに、あ~私の最初のクラスの設定どうだったかな、何か問題児とか問題になりそうな人を集める? みたいな? まあ、最終的に強い人達市場みたくなった」

「なるほど? 一本槍君は強くなる事に関しては狂ってるし、ツレ君は死神だし、未来さんは神だし? 石田さん達も凄い人達らしいし? 絆も凄い」

「付け加えると? 私は界牙流四代目だし、旦那もとい副担任は神様だし?」

「……確認なんだが」

「ほいほい」

「天空原君は俺達のクラスなんだよな?」

「そうだね、これから楽しみだね」

「サンディの所に地獄谷さんなんだよな?」

「うん、シーナ先生のクラスだね」

「……何で逆じゃなかったんだ?」

「あ~何でだろうね? 私は知らんよ?」

「俺も知らん」

「ああ、ワンチャン弟が知ってるかも?」


 この話の最初はわからない、縁も結びも一本槍のシナリオに乗っただけだ。

 しかし、これもある意味ではリアリティがある、他人の行動が自分達に影響を与える。

 それを活かすか活かさないかは、プレイヤー次第だ。


「ふむ……まあ俺達がやる事は変わらない、先生としてロールだ」

「だねぇ」

「あ、それも大切だがゲーム内の結婚話も進んでないな」

「ああ~用意するとか言ってたね」 

「うーむ、学校関連も大切だがゲーム内でも幸せを掴みたい」

「リアルは?」


 今のゲーム内の目標は2人の結婚式の準備をする事。

 ふんわりとした目標だが急ぐ事も無い、何故なら――


「いや、リアルでは話し合っているだろ? 子供はどうするのか、式はどんなのにするか、家はどうするか、その他慎重にね」

「ほっほっほ、ちゃんと考えてくれて嬉しいよ、やっぱりゲーム所じゃなくなるよね」

「当たり前だろ……いや、なんだかんだ時間を見つけてはレアスナタをしているな」

「げっへっへっへ、趣味が一緒はいいねぇ? 」


 2人のお出かけの定番はやっぱりレアスナタである。

 ショッピングや食べ歩きもするし、カラオケも行ったりする。

 だが2人の何時もは数分、数時間でもレアスナタをする事なのだ。


「……ま、ゲーム内の準備は何となく進みそうな気がするよ」

「お、本当かね?」

「こう……リアルじゃない分好き勝手出来るからね、いや、この言い方はよろしくないな、テキトーでいいみたいな言い方になる」

「そんな重箱の隅をつつくみたいな事私は言わないよ」

「ありがとう」

「ふぉっふぉっふぉっ、さ、ログアウトしようか」

「だな」


 こうして後はいつも通りの何処かに寄って帰るのだ。

 しばらくはこのルーチンは変わらないのだろう。

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