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第3話 藤谷の女たち





どうせなら レイラたちも誘って、みんなでご飯を食べに行こうということになって、室崎からフェリーに乗って、藤谷島のレイラのうちまでやってきた。


そこは何かの施設か、病院のような雰囲気の建物だった。



「自然が豊かでいいとこじゃん🎶」

バイクで走ったら気持ち良さそう


シオリはかなり楽しそうにしているが、カンナは山深さに驚いていた。



「思ってたのとなんか違う、家って感じじゃない」


「そうなの、レイラのおじいさんがここで整体院をやっていたらしいわ」


「へぇ〜」


ドアが開いて、レイラとクレインが現れて、カンナたちは慌てて会釈する



「2人はね、もうすぐ結婚するの♥ だからここの色んな荷物を片付けてお家も新しくするのよ」


ミレイユが にこやかに2人を紹介する。



竜崎レイラは黒龍機構という怪しげな組織の職員で、仕事内容はカンナが聞いてもよく分からなかった。


そしてクレインは、ルフィーと同じくブラッセルという国から来たらしい



「へー、いいね!結婚、おめでとう」


(まあ、どこの誰とかそういうのは あたしにとっては、どうでもいいんだけど、聞いたこともない国で驚いた)



「ありがとう」(,,- -,, )


クレインは嬉しそうに頬を赤らめる。


長い廊下を通って、奥のリビングに向かう


「広いね、部屋いくつあるの?」


カンナはキョロキョロする


「使えるのは6部屋だ、好きな所を使え」


「ありがとう😊」


レイラは無口で無愛想だが、意外と親切で優しいのだ。


「 片付けの手伝いしてくれるって、本当に助かるわ」


クレインは礼儀正しく真面目そうな雰囲気で洗面所に行くと、さっと新しいハンドタオルを差し出してくれたりと、気が利く美人。



「私達もここにお泊まりできて、なんだかワクワクしてるのよ、ね!シオリ」


「うん、図々しく押しかけちゃったけど、なんでもやるからどんどん言いつけて!」


「ええ、ありがとう😊」



そして、ひとしきり みんなでお茶を飲んで、おしゃべりすると、フェリーの時間があるから、レイラの車に乗り込んで室崎にもどることにした。




~~~~




「うわぁ、アルファードいいね〜、すごい、やっぱり広いなぁ、映画観れるんだ」



車内で シオリが物珍しそうに眺め回しながらハイテンション。


「うふ、なんか、これからみんなで旅行にでも行くみたいね❤」



そんなシオリをミレイユはうっとりと見つめるのだ。



レイラとクレインはどこの店がいいか、2人で静かに話している…


「居酒屋でいいか」

「そうね」


レイラの運転で助手席にはクレイン、すぐ後ろがミレイユとルフィー



その後ろがカンナとシオリだ。



「はぁ…」

ルフィーはさもつまらなそうに窓の外を眺めた。



~~~~


「お腹すいたぁ 」


フェリーが室崎につくと、近くの店に入る。


魚メニューと地酒メニューがずらっと書かれた活気あるところ。


志織はドリンクメニューを独り占めして大喜び。


「うわー、何飲もうかなぁ♪ まあ、とりあえずビール?」


「飲み過ぎに注意だよ」


カンナは先に釘を刺す


とにかくシオリは、バイクの次に酒が好き、なにかって理由をつけては酒を飲む


そして酔ったら多分、手癖も悪い。

大学時代から色々遊んでいたはずだ。


「ううん、したことないよ〜。浮気なんて。あーでも今は、ほらフリーだから、誰とくっついても問題ない!」


ご機嫌さんに笑うシオリ


「そうなのね〜♥」


あからさまに喜ぶミレイユも楽しそう。


「よかったね!ミレイユなら何をしても許してくれそうじゃん」


しかも彼女はSKグループというセクトでこれまた怪しげな仕事をしているらしく金回りがよさそうだ


今夜のご飯代も彼女が持つと豪語する


「やだぁ、カンナちゃんたら💦 あ、みんな遠慮しないでどんどん飲んでね」


本当に、みんなは遠慮しないでガンガン飲んだ。


そして、あまりにもみんな酒が強いからカンナは只々、驚いた。



「おかわりー!」


大酒飲みの志織には、もう願ってもないメンバーで大いに飲みまくる



「大丈夫?‪💧‬」


カンナは帰りの運転手で、酒より おつまみの方が好きだから1人食べまくった。


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