107. 『ましポん48』~グランメゾン・リリィ配信~③
3時間という少し長めの配信も残り時間がわずかとなった。同期といると時間が立つのも早いな……。リスナーさんたちも配信の終わりが見えてきたことで寂しさを感じているみたいだ。
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『楽しい時間はあっと言う間だった』
『もう終わりなのか』
『楽しかった』
『もっと見たい』
「ねぇリリィママ?唐揚げまだある?かのんちゃんにも食べさせてあげたいんだけど」
「揚げればあるわよ。せっかくだし持って帰る?」
「うん!良かったね姫。夜にリリィママの愛がこもった唐揚げ食べれるよ?残りの配信も頑張れそうだね!」
「食べたいのはポアロ探偵でしょ。ちゃんとかのんちゃんの分も残しておいてあげてよ?」
「分かってるよ。なんかまったりしちゃうな配信なのに」
「ポアロ探偵の言うこともわかる。なんか家みたいな安心感はあるよね」
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『ママの唐揚げ食べたいなぁ』
『リリィママの唐揚げ食えるのうらやま』
『なんだかんだ探偵に優しい』
『オレにもくれ』
「まだ時間あるし、質問読もうか『せっかくオフコラボをしたので、これから1期生でやってみたい企画はなんですか?』か。ポアロちゃんは何やりたい?」
「あたし?あ。あたしじゃねぇwwwポアロ?ポアロはね……あはは何がいいかな?」
「まったりしすぎポアロちゃんw」
「切り抜かれるよポアロ探偵。良かったね?」
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『あたし助かる』
『あたし助かる』
『あたし助かる』
「みんなうるさい!ポアロはみんなで旅行配信とかしたいな。姫はかのんちゃんと行ってたもんね?」
「旅行じゃないけどね。あれは案件だからさ」
「旅行か……みんなで同じ部屋に泊まるのも楽しいかもね。実現したら、ひなたがスケジュール決めようかな?」
「えっ!?同じ部屋!?それは……」
「リリィちゃん……本当に純粋だね。大人なんだからもっと大人の対応しないと」
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『ひなちゃんに諭されるママ』
『ママの心は女子中学生なんだ!』
『リリィ様の気持ちは分かるぞ』
『草』
「あ。残り時間がなくなってきたかも。ましろちゃんそろそろ準備しないと」
「そうだね。今日は楽しかったよ。次の配信の準備するからみんなまたね~」
「ポアロちゃんはこのあと戻るんだっけ?」
「姫の配信の次はかのんちゃんと一緒に配信だから。ひなちゃんは?」
「ひなたは仕事が入ってるから、家に帰るよ」
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『1期生オフコラボもう終わりか』
『楽しかった!』
『運命の1期生!』
『また観るよ!』
『おつかれさま』
「みんなありがとう。それじゃリリィちゃん締めて」
「ええ。このあとはましろとココアの『本当に実現!?まっしろココアラジオ』配信よ。私も参加するからこのまま観にきてほしいわ。あとこの放送はアーカイブ残るわ。良ければ後で見てね。それではごちそうさまでした。バイバーイ」
「リリィママありがとね。唐揚げ美味しかったよ。みんなばいばーい」
こうして配信は終了。3人で片付けをして日咲さんは月城さんを連れて帰って行った。さて次はオレとココアちゃんの配信だ。
「お疲れ様颯太」
「立花さんもお疲れ様」
「配信まで少し時間あるわよね?シャワー浴びて着替えてきてもいいかしら?油を使ったからベタついてて」
「どうぞ」
そう言って立花さんはシャワーを浴びに行く。すると無音の部屋にシャワーの水音が響き始める。
部屋にはオレと立花さん。しかもここは立花さんの家だ。それに年上だし、2人きりは初めてだし……なんか……ちょっとドキドキしてきたな……。
しばらくしてシャワーを浴びた立花さんが戻ってくる。髪を乾かすのもそこそこにして、すぐにオレのパソコンの横に座り準備をし始める。その姿が妙に色っぽくて、しかもいい匂いがして……美人だし、胸も結構あるし……
「ん?どうかしたの?」
「いや……その緊張して」
「……私だって……男の人を自分の家にあげるの初めてだし……2人きりだし……結構……恥ずかしいわよ」
そう言いながら少し顔を赤らめて微笑む立花さん……これは……破壊力がありすぎる……いかんいかん。これは仕事だ。しっかりしないと!