496. 『あかくま50』~迷える子羊に慈悲を。シスターいのりのお悩み相談室配信~①
そして18時。最後の企画『迷える子羊に慈悲を。シスターいのりのお悩み相談室』配信が始まる。
「皆さんこんばんは。今日も配信に来てくれてありがとうございます。シスターいのりです。今宵も迷える子羊たちの心の闇を払って差し上げましょう」
コメント
『待ってました!』
『いのりんのそういう所が好き』
『いのり様ァ!』
「心の底から救いを求めている子羊さんには必ず祝福があります。今日は懺悔したい人が多いので、シスターいのりが懺悔をお聞きしましょう。早速参ります。……もしもし?」
《あっ……はい》
「お名前をどうぞ」
《Fmすたーらいぶ3期生、Fmすたーらいぶの風紀を守るがんばり屋の妖精、双葉かのんです》
コメント
『かのんちゃん』
『隊長だ』
『何かあるのか?』
『かのんちゃんはクリーンだけどな』
「こんばんは双葉さん。一応聞くんですけど。懺悔することありますか?」
《あの!それましろん先輩のメールですか?》
《だから違うってwましろはいのりさんにメール送ってないからw》
「勝手に喋らないでくださいw今は双葉さんのターンですから。メールは姫宮さんのではありませんよ」
《じゃあ……本当に分かりません》
コメント
『かのんちゃんw』
『そういやあったな』
『姫じゃないんだ』
「そうですか……ではリスナーさんからメールを頂いてますので読ませていただきますね?結構多かったですよ双葉さんw」
《えっ!?かのん何もしてないけど!》
「えー……『シスターいのり。こんばんは。私はそちらにいます双葉かのん隊長には及びませんが、そこそこ古参の親衛隊です』」
《ん?親衛隊のリスナーさん?》
「『私たちは隊長の熱い想いからこの人なら姫を任せられると思っていたのですが、最近の隊長は『ましのん』熱が冷めているのか、配信では『クラのん始まった』とか『クララ先輩いいな』とか喜んで宣言し始める始末。初めて凸されたときのあの隊長の熱意が全く感じられません』」
《えっ!?そんなことないよ!》
コメント
『それはそう』
『かのんちゃん……w』
『推しだよね?』
「『親衛隊は全員悲しいです。隊長にはあの時の熱意を取り戻すとともに、浮わついた心を懺悔してほしいです。シスターいのりお願いいたします』……とのことですけど?これに関してどうですか双葉さん?」
《いや……まずですね?ましろん先輩は推しで、クララ先輩はお姉ちゃんみたいな感じなんですよかのんは。全然別なんですね?》
「それは姫宮さんにお姉さんみを感じないということですか?」
《そういうことじゃなくて……そもそもましろん先輩のほうが先に『ましのん』じゃなくて『あるましろ』推してますから!》
「つまり姫宮さんが浮わついてるから自分も同じことしていいと?それじゃ姫宮さんのこと追及出来ませんよねw」
《違いますwふえ~ん……何言ってもダメなんだけどw》
コメント
『かのんちゃんw』
『懺悔しよ』
『シスターいのりは無敵だから』
「シスターいのりは素直な子羊さんが好きですよ。懺悔しましょう」
《はい……私双葉かのんは……『ましのん』熱が冷めてしまったと勘違いされてしまったことを、ここに懺悔します……》
「はい。神も許してくれますよ。神はいつでも双葉さんの味方ですよ」
《ましろん先輩が悪いもん!かのんは『ましのん』推してますから!》
コメント
『隊長w』
『可哀想だったな』
『次は誰だ?』
「さて次の子羊さんお呼びしましょうか……もしもし?」
《え……》
「こんばんは。お名前をどうぞ」
《Fmすたーらいぶ3期生、猫さん大好き天才魔女の朽木ココアです……》
コメント
『ついにw』
『呼ばれたかw』
『ありすぎて分からないw』
「朽木さん。一応聞くんですけど。懺悔することありますか?」
《えっと……どれですか?心当たりが多くてw》
「そうですか……朽木さんのも多かったんですけど、その中でも一番多いものを選びましたからw」
《なんで笑ってるんですかw》
といつものようにドSのシスターいのりが炸裂しながら配信は続いていく。