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第2章 第1話 えらい人③

 もう降ろしてええで。と言われて、ガラス製のテーブルに拳銃を置いた。



「人喰の討ば……捕獲な、ワイと猿山でやってたんやけど、今度からお前を連れてくことにするから」

「えっ、それってこの銃を撃つような状況になるってことですか……?」


「まー、なる可能性もある。……が、ほとんどない。人喰管理委員会うちのやり方は、『人喰を連れてって、敵の人喰と戦わせる』だ。ポ〇モンバトル形式やな。ワイらは最悪な事態が起きたときに、自分の身さえ守れればいい。あんまり気負うな」


「……はい」


 蟹原部長は、よっこいしょと立ち上がって『実際に人喰どもをたくさん見たほうが、みっちゃんの夢も冷めるやろ』と言い残して応接間を出て行った。

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