目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第2章 第3話 ガールズトーク⑦

 貴方はZ世代だから、そういうの分からないかもしれないけれど。とアイリさんは言った。つづけて


「とくにアタシの入社した頃は本当にひどくてね……。セクハラパワハラ当たり前で、毎日怒鳴られてお胸とかお尻とか揉まれてね。スカートの中に手を入れられたりすることもしょっちゅうだったし、新年会の一発芸で上司のちん……を咥えさせられた子もいたわ。だから」


「だから、ポチくんは現状このままでいいってことですか?」

 はぁ……と、アイリさんはため息をつく。


「このままでいいとは思わないわ。アタシだって可哀そうだとは思うもの。でも、良くはないけど最悪じゃないってだけ」




「でも……、あの子は何もしてないのに」

 あんな暴力を受け続ける理由なんて、どこにもないよ。


「蟹原部長ってさ、奥さん、人喰に殺されちゃったんだって」

「……えっ!?」

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?