赤コーナー 桜井 アイリ
「あのね! 女子はお金がかかるの!! 服とか化粧とか靴とかバッグとかさぁ~。でも、男は何もしないでしょ。すっぴんヨレヨレのシャツとジーパンで来る。じゃあ奢らなきゃダメじゃな~い?」
<女性のほうがデートにお金がかかるので、男性は奢るべき。>
白コーナー 猿山 ユウタ
「はぁ!? 男だって髭剃ってるんだが!?」
「女も剃ってますけどぉ~? つーか、あたしは全身脱毛やってっから!」
(しばらく口論)
「お前らよく男女平等っていうじゃん。でも飯は奢れとか、都合のいいところだけ甘い汁吸おうとして意地汚いんだよ。大体女さんは自分の好きな恰好してるくせに、男のためだってすり替えて飯代を奪おうとする。これってもう山賊と変わらねぇだろ!」
(中略)
「大体さ、お前ら女さんは女友達と飯行くときは割り勘じゃん。その時点で答え出てるんだよ。男から金をむしり取るのが目的。は~い論破!」
<男女平等を求めるなら割り勘にしろ>
アイリと猿山は、お互い言いたいことを全部吐き出し、ぜぇぜぇと荒く呼吸をするとこちらを向いて
「「アタシが」「俺が」正しいよな!!!?」」
「……帰りたい」
そのときの私は、死んだ魚の目をしていたと思う。