王戎さんと娘さんは、
どんな感じの関係だったのだろう。
王戎さん、娘氏が裴頠に嫁ぐ折、
数万銭を彼女に貸したのだという。
そんな彼女が、ある日、里帰りしてきた。
すると王戎さん、ぶすっとしてる。
あ、借りたお金ね!
娘氏、慌てて借りたお金を返す。
すると王戎さんの機嫌が、
ようやく治ったのだという。
また、ある朝早く、
王戎は突撃裴家の寝起きを敢行!
使用人の案内なぞも振り切り、
どんどん進み、寝床の前にまで来た。
うおっ舅どの! グンモーニン!
裴頠が寝床の南側から降りた。
すると奥方は、北側から。
……?
夫の後ろに付き従って下りるのが礼、
という事なんでしょうかね。
ともあれ、訪問も不躾ならば、
その応対で見せた振る舞いも不躾。
そう言う方外なやり取りを交しても、
特段かれらは
気にもかけなかったそーである。
ずいぶんフランクというか、
なんというか……。
王戎女適裴頠,貸錢數萬。女歸,戎色不說。女遽還錢,乃釋然。
王戎が女の裴頠に適すに、錢數萬を貸す。女の歸せるに、戎が色は說ばず。女の錢を遽ちに還ぜるに、乃ち釋然とす。
(儉嗇5)
裴成公婦,王戎女。王戎晨往裴許,不通徑前。裴從床南下,女從北下,相對作賓主,了無異色。
裴成公が婦は、王戎が女なり。王戎は晨に裴が許に往き、通ぜずして徑ちに前む。裴の床が南より下るに、女は北より下り、相い對し賓と主とを作さば、了には異なる色無し。
(任誕14)
從床南下,女從北下
注にも