どんな感じで言われていたのか。
じいじの
大きく貢献した謀臣は、
僅か五歳の衛玠を見て言っている。
「まったくとんでもない子だ。
残念だが、このじじいでは、
この子の将来が見届けられん!」
また
兄の
そう言わしめているかれは、
めったに人に敬服しない。
だが、衛玠の言葉を聞くごとには
嘆息の上ぶっ倒れたそうである。
それと、
かれの妹が、衛玠の母である。
かれもイケメンであったのだが、
衛玠の姿を見るたび、
いつもため息ばかり。
「宝玉もかくやと言う奴に
側におられてしまえば、
自分の醜さを
思い知らされるな!」
衛玠年五歲,神衿可愛。祖太保曰:「此兒有異,顧吾老,不見其大耳!」
衛玠は年五歲にして、神衿して愛さるべし。祖の太保は曰く:「此の兒は異有り、吾が老えるを顧るに、其の大なるを見ざりたるのみ!」と。
(識鑒8)
王平子邁世有俊才,少所推服。每聞衛玠言,輒歎息絕倒。
王平子は邁世に俊才有り、推服せる所少なきも、衛玠が言を聞く每、輒ち歎息し絕倒す。
(賞譽45)
驃騎王武子是衛玠之舅,俊爽有風姿,見玠輒歎曰:「珠玉在側,覺我形穢!」
驃騎の王武子は是れ衛玠の舅にして、俊爽にして風姿有り、玠を見るに輒ち歎じて曰く:「珠玉の側に在らば、我が形の穢きを覺ゆ!」と。
(容止14)
あ、王敦さんのところで「阿平(王澄)がぶっ倒れるぞ!」ってこれのことか。いまさら納得。