クソだった。とてもクソだった。
なので誰も嫁に来てもらえなかった。
ところで
こちらはまたド偏屈だった。
誰も娶ってくれる人がいなかった。
ここで孫綽さん、一計を案じる。
すすす、と王坦之に近づく。
いきなりパパじゃない辺り分かっておる。
王処之と会った後、孫綽さん、
王坦之にこうホラを吹く。
「なかなか悪くないではないか。
人の評価はアテにならんな、
なんで今まで結婚できなかったのか、
不思議なくらいだ。
ところでうちにも娘がおってな、
これもなかなか悪くない。
ただわしは寒門、
家格的にはそなたと縁戚になるのは
つり合いが取れんところではある。
それでも、王処之に
我が娘はどうか、と思うのだ」
これを聞いた
即パパに言う。
ファャ!!?
パパもびっくり、大喜び。
即結婚の手筈が取られた。
で、王家に孫綽の娘を迎えてみれば。
クソ。
王処之以上に。
ハメられた……!
文度ちゃん、愕然としましたとさ。
王文度弟阿智,惡乃不翅,當年長而無人與婚。孫興公有一女,亦僻錯,又無嫁娶理。因詣文度,求見阿智。既見,便陽言:「此定可,殊不如人所傳,那得至今未有婚處?我有一女,乃不惡,但吾寒士,不宜與卿計,欲令阿智娶之。」文度欣然而啟藍田云:「興公向來,忽言欲與阿智婚。」藍田驚喜。既成婚,女之頑嚚,欲過阿智。方知興公之詐。
王文度が弟の阿智は惡しきの乃ち翅ならざれば、年長じるに當れど人と婚ぜる無し。孫興公に一なる女有り、亦た僻錯にして、又た嫁娶さる理無し。因りて文度を詣で、阿智に見えんと求む。既にして見ゆらば、便ち陽りて言えらく:「此れ定めし可なり、殊に人に傳わる所に如かざれば、那んぞ今に至りて未だ婚ぜる處を得ざること有らんか? 我が一女、乃ち惡しからざれど、但だ吾れ寒士にして、宜しく卿と計りたるべからざるも、阿智をしてこれを娶らしめんと欲す」と。文度は欣然として藍田を啟して云えらく:「興公の向に來たる有り、忽ち阿智と婚ぜるを欲せると言わん」と。藍田は驚喜す。既にして婚成らば、女の頑嚚なるは、阿智に過ぎんと欲す。方にして興公の詐なると知る。
(假譎12)
なんで王述のエピソード、つまんないもんが無いん……? おかしくない? おかしくなくない? いや孫綽お前……ほんとになんてゆうか……。