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六道線
六道線
おてー
文芸・その他ショートショート
2024年10月19日
公開日
3,105字
完結済
「この券売機、硬貨はどこに入れるんだ」 「いやねぇ、あなたは妙なところで機械音痴なんだから」 「戸惑うのも無理ないだろう」  妻の言葉に俺はそう言って応え、財布から六枚の硬貨を無造作に投入口に投げ込んだ。ややあって、切符が出てきた。妻も隣の券売機で切符を買っている。 「行先は押さなくていいのか」 「料金は決まってるんですもの、六文じゃない」  そうだった。どこで降りるにしても料金は均一だった。

本文

六道線

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