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065 ひこばえ

その村には、勇者が使った剣がある。

森の奥に安置されているそれは、誰も引き抜くことができない。

勇者の権能か、魔王の戒めか、根が張ったようだ。

やがて勇者の物語が伝説になったころ、村から一人の少年が旅立った。

一本の木剣を携えて。

それは、勇者の使った木剣が伸ばした枝で作られていた。

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