何だかんだで人生ゲームは超盛りあがった。
あっという間に夜が来て、
現在、夜八時半。消灯時間は九時だ。
「流石に俺は他のとこで泊まるって話だったな」
どこで寝ればいいのか聞きにいこうとした時、部屋の引き戸が開いた。
「みんな、こんばんは」
「先生。ちょうど良かったです。俺、どこで寝ればいいんですか?」
「それなんだけど、
えっ。
「まー日ごろの行いよね。文句ないでしょ? 城ヶ崎くん?」
先生なんだか怒ってます? もしかして昨日の件まだ根に持ってる?
「ちょっと待って下さい」
トアリが言った。
「あの、城ヶ崎くんをここに泊めていいですよ」
えっ……と俺、加藤、岩田先生の声が揃った。
「あのね
「最後まで聞いてください」
トアリは岩田先生の言葉を遮った。
「条件が一つだけあります」
「……条件?」俺が言った。
「ええ。
トアリは恥ずかしそうに言った。
「二人とも友達なので……」
トアリはボソッと呟いた。
「わ、私は全く構わないわ!」
加藤は顔を真っ赤にさせている。
「なるほど。加藤さんが一緒なら大丈夫そうね」うんうん、と岩田先生は頷いた。「して、城ヶ崎くん? あなたはどうなの?」
「えっ、俺も全然……」
そう……と岩田先生は優しく微笑んだ。
「了解したわ。じゃあ三人とも、ちゃんと消灯時間には寝るのよ? いい?」
お休みなさいと言い残して、岩田先生は出て行った。
「ありがとな、トアリ」
「ホント、感謝してくださいよ」トアリは紅潮した顔を背けた。「まっ、私はただ、城ヶ崎くんが倉庫に泊まることでリアルゴキブリにならないようにって思ったまでですから」
「そういうことにしとく」
俺が言うと、トアリはニシシと悪戯な微笑みを当ててきたのだった。