75. Story.6 ~【初恋ダイアリー】~④
【小説:初恋ダイアリー】
初めて私が机の中からこの「日記」を見つけてからもう二ヶ月近くになる。最初はすごいものを見つけたと嬉しくなった。だってこの日記は未来のことが書かれていたから。この日記のおかげで私は歌音ちゃんと仲良くなれた。でも今となっては……。
ふと捲ってしまった、そして知ってしまったあなたとの結末。だから私は日記とは違う行動をした……。それでも何も変わらなかった。もしかしたら、過去の私が気づいてくれるかもと思って書いたけれどやっぱり無理だったみたいね……。
今日でこの日記を書くのをやめようと思う。未来を知っていたって結局何もできないんだもん……。でも最後に一つだけ……私にできることがあった。
それは日記に書かれていない。私の本当の思い。これだけは伝えなきゃいけない。だってこれは私の本心なんだから。
私はあなたのことが好きです。大好きです。そう伝えにいかなきゃ。こんなに簡単なことなのだから……。
-小説実演-
結愛先パイはあたしに何度も何度もキスをする。プリンの味がして甘い濃厚なキス……頭がぼーっとして溶けてしまいそうな感覚に陥る。
「凛花。あなたはなんでそんなに可愛いの?もう我慢できなくなっちゃったわ」
「結愛……先パイ……」
「今日は結愛お嬢様でしょ?」
結愛先パイはそう言うと再び唇を重ねてくる。今度はさっきよりも深くて長い大人のキス。
あぁ……ダメ……。気持ちいい……。結愛先パイの身体に触れたい。触れて欲しい……。もっと求めて欲しい……。
「あらあら?私のお仕置きで気持ちよくなっちゃったのかしら?イヤらしいメイドね?」
「もっと気持ちよくして……結愛お嬢様……。」
「欲しがりね?凛花は?」
すると結愛先パイがあたしの下着をおろして何度も……。自分でも分かって恥ずかしくて死にたいくらいなのにすごく興奮している。
「ふふっ。また汚して……いけないメイドね?」
「ごめんなさい……。結愛お嬢様……」
「じゃあお詫びをしてちょうだい?まずは服を脱いで……」
言われるままに私は服を全て脱ぎ捨てる。結愛先パイの前でこんなに堂々と全裸になるなんて初めてだ。
「うふふっ。綺麗よ凛花。でもまだ足りないわね。次はここに座って足を開きなさい。」
言われた通りにすると結愛先パイの前に全てが丸見えになってしまう。とても恥ずかしい格好だけどドキドキする。結愛先パイがじっくりと見つめているから余計に……。そして結愛先パイはそのまま……
☆★☆★☆★
しばらく時間がたつ。まだ身体がビクビクしているような感覚がある。結愛先パイは横で添い寝してくれている。
「結愛先パイ……。」
「ふふっ。今日はお嬢様だって言ってるのに。仕方のない子ね。」
「どっちがですか?プリン食べてたのに、いきなり襲うなんて。」
「あなたがいけないのよ?私を誘惑するから。そんな可愛いメイド服でお嬢様とか言われたら我慢できないわ。」
すごい正直に言うから、怒る気にもならない。それにしても……。本当に結愛先パイはあたしのことが好きすぎだと思う。でもそんな結愛先パイだからこそ、あたしも好きになったんだろうけどさ。
「その言い方はずるいです。結愛先パイ。」
「ずるいと言われても本当の事だし。困るわ。」
少し照れくさそうにしている結愛先パイを見ると胸がきゅんとなる。あたしはこの人と一緒にいたいなぁって思う。
「せっかく可愛いメイド服なのに、シワになっちゃいましたよ……。」
「あなたが乱れすぎなんじゃない?そんなによかったかしら?」
「もう!結愛先パイの意地悪!」
「はいはい。ごめんなさいね?でも凛花が可愛くてついいじめたくなっちゃうのよね。」
そう言いながら結愛先パイは頭を撫でてくれる。なんだか子供扱いされてるような気がしないでもないんだけどなぁ。まあいっか。結愛先パイとの幸せな時間はあっという間に過ぎていく……。
きっとあたしと結愛先パイは……。だから今一緒にいることができるこの時間を大切にしたい。
「ねぇ結愛先パイ。クリスマス予定空いてますよね?」
「クリスマス?まだ9月だけど?」
「バレンタインもホワイトデーも……。あたし今のうちに予約しておきます。結愛先パイを。あたしはずっと結愛先パイの隣にいたいんです。だから予約しておきます。」
「凛花……?そんなのしなくても、私はあなたと一緒にいるわよ。」
わかっている。これはあたしのわがままだ。あたしだけのわがまま。でも……これからもあたしは自分自身の気持ちで行動する。
それがどんな結果になろうとも後悔しないように。だから……。
結愛先パイ。あたしはあなたのことが大好きです。いつまでも隣にいてください。あたしのそばで笑ってください。お願いします。