「はぁ~、そうですか……。それは致し方がないですね。何太后さま……」
貂蝉自身も笑い誤魔化す主に対して、これ以上は必要以上に問いかけることをしないで、両腕を自分の前で組むような感じの、中華式の礼で何太后さまへと臣下らしく頭を深々と下げながら。
「何太后さまオリオンへは、一応は誰かが顔を出さないと不味いと思いますから、わらわが今から東京へといってまいりますので家を少しばかり開けますがよろしいでしょうか?」
と、貂蝉は尋ねた。
「……ん? ああ、貂蝉すまない……。朕と陛下のためによろしく頼む……」と。
「あっ、ははは。苦労をかけるな、貂蝉。すまぬ……」
貂蝉の問いかけに対して何太后さまは、自分と僕のために学校帰宅後に残業までしてしまって済まないと労いの言葉を告げた。
「いいえ、いいえ、別にかまいません、何太后さま……。わらわは御姉さまと一緒でこの近代化した世界で仕事をするのは嫌いではございません、と言うか、大好き。やり甲斐もございますから大丈夫でございます……」
貂蝉はまた何太后さまへと臣下の礼をしながら、東京の会社のお仕事……。社員管理はお任せあり、と告げたのだ。
「そうか、そうか、それはよかった……」