目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第120話 神風吹いて舞い上がる

【椿大社 待合室】

「どう亜沙美、サイズ合いそう?」


「う、うん。たぶん大丈夫…もう少し待っててね…Σ(゜□゜)あっ!!覗いちゃ駄目だよぉ!」


「もちろんよ!」

(ロミーは覗いてないけどね〜♪)


滝の飛沫(しぶき)で濡れた岩の上に尻もちをついてしまった亜沙美のスカートは、ビショ濡れになってしまったのでロミータが鞄に入れていた予備のスカートに履き替える亜沙美

亜沙美はロミータに覗かないで!と釘を刺したのだが…シッカリとスマホで録画しているロミータだったwしかし、何故ロミータが渡してくれたスカートは、亜沙美にピッタリだったのだろうか?



「ロミータちゃん、ありがとう♪良い感じだよ!」


「(*゜Д゜*)オォォ...亜沙美、似合ってるわよ!……ん?どうかしたの?」


ロミータから借りた白いスカートに履き替えた亜沙美。基本的に緑色の服を好んで着ているので、普段なら履かない純白のスカートに躊躇い恥ずかしがっている


「うん、あのね…白いスカート…って言うかね…あんまり白い服って持ってないから、何だか恥ずかしいし…その、ちょっとスカート短くないかなぁ?」


「そう?履き慣れない色だから気になっちゃうんじゃないの?慣れたら気にならないって!」


「そうかなぁ…それに何だか…生地が薄くないかなぁ?妙にヒラヒラしてるし…」


「気の所為だって、亜沙美って結構 自意識過剰だったのね〜(笑)」


とか言っているロミータだが、実は機会があればいつか亜沙美に履かせようと常に持ち歩いていた彼女(ロミータ)の趣味全開のスカートなのだ


生地は薄めで軽いので、少しの風で簡単に舞い上がってしまうし…遠くからでは注意して見ないと分からないが、近くから凝視すれば下着の色くらいなら簡単に判別出来てしまうのだ




【茶室 鈴松庵】

「ねぇ亜沙美!あそこに良い感じの建物があるよね。休憩出来るんじゃない?少し寄ってかない?」


✱鈴松庵は、境内老杉大木の中にあり、小間、広間、立礼席の三室を備え、新緑の春、紅葉の秋、冬の雪景色など四季折々の風情もお楽しみいただけます


「……へぇ、良いね。ロミータちゃん入ろう!お腹も空いてきちゃったし…」


「茶室ってランチとかあるの?まぁ良いわ、入りましょ♪」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「あら、ランチあるのね。すいません!コレ2人前お願いしますっ!」


①トウモロコシのムース 白ワインゼリー飾り

②小海老の自家製エスカベッシュ

③マグロのたたき風マリネとマイクロリーフ

④合鴨の和風ロースト


「凄いねぇ!結構ボリュームあるね!いただきまーす♪パクっ…美味しい♪」


2人は茶室 鈴松庵で遅いランチを楽しんだ

趣きのある和風な建物の外観と内観は、前を通る人の目を惹き1度は中をのぞき込ませてしまう。そんな雰囲気のあるお店でくつろぐ2人



「ご馳走様。美味しかったね!……ところでロミータちゃん。何で濡れた亜沙美のスカートを鞄に巻き付けてるの?…恥ずかしいんだけど…」


「えっ?何でって……中に入れてたら蒸れちゃうじゃない。それに、こうして太陽に当ててたら速く乾くでしょ?」


(ムフフ( ´艸`)本当は亜沙美の匂いをロミーの鞄に染み込ませる為なんだけどね♬)


思い込んだら猪突猛進な性格のロミータだが、最近は亜沙美関連のこととなると見境が無くなってきているようだ


「ところでさ、さっきから時々スマホで景色撮ってたよね?後からプリントアウトでもするの?」


「(//▽//)えっとね…また今度、ロミータちゃんとオフコラボで【椿大社 振り返り配信】とかしてみたいなー。なんて思っちゃったの…」


「(´ཫ`* )ぐはっ!!ちょっと亜沙美、可愛すぎなんだってばーっ!!……そうだ!ここって冠婚葬祭とか、家内安全とか、安産祈願とかしてくれるらしいから一緒にお祓いしてもらいましょーよ!ねっ!ねっ!!」


またしても亜沙美の無自覚な可愛過ぎる発言と仕草に当てられたロミータは、テンションがブチ上がり過ぎて超早口になっていた


「ちょっとロミータちゃん!?他のお客さんが見てるから落ち着いてね、どぅどぅ…」


「そんな可愛い姿を魅せられて平気で居られる訳ないでしょっ!!もう今日ここで結婚式済ませてもロミーは全然オーケー!まであるわよっ!!」


趣きのある落ち着いた店内ではしゃいでるロミータは、完全にお客さんたちの注目の的になっていた。流石にマズイ!と感じた亜沙美は会計を済ませ、ロミータの手を取り店を後にした




【神風吹いて】

「ふぅーふぅーふぅー…」


「大丈夫?ロミータちゃん…」


またしても亜沙美の無自覚純粋無垢に当てられて興奮してしまっているロミータは、目線を下に向けながら亜沙美の後を付いてきていた


何やら陰の気配を感じてビクついている亜沙美は、景色の良い場所に彼女(ロミータ)を連れて行って落ち着かせようと考え、見晴らしの良い場所を探していた


柵で仕切られた山の切れ目の場所に来た2人

何やら神聖な気配が感じられる場所で、透き通った空気を含んだ風が爽やかに2人を癒していたのだが…突然、俯(うつむ)いていたロミータが顔を上げ、天を見上げて叫んだ!


「椿の神様っ!どうか亜沙美をロミーのお嫁さんに!亜沙美との結婚にまでお導びきくださいっ!!!」


「∑(๑ºдº๑)ちょっと!ロミータちゃん、突然ナニ言ってるのぉ!?」


突然のロミータのとんでもないカミングアウトに、取り乱してしまう亜沙美。ちょうどその時!神からの祝福なのか?突風のような強い風が2人の間を駆け抜けて行った!


「うひゃー!何この風!?髪型が、スカートがぁ!?ダメェぇぇぇ!」


「( ⊙Д⊙)ほあーっ!!あ、亜沙美のパンツぅ!!…ありがたやぁ、有り難やー!!!」


突風に煽られた亜沙美が履いている、ロミータから借りた純白のスカートが、強い風に抵抗出来るハズもなく…ぶわっと巻き上げられた!


「イィャャァーーー─\(°Д°||)/ーー─!!!」


「パシャっ!パシャ!!」


「ちょっとロミータちゃん!撮らないでぇ!!」


数秒間吹き続いた風に、亜沙美の純白のスカートは舞い上がり続け、目の前に居るロミータにパンツを魅せ続けることになってしまったw




続く

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?