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第147話 アミー水を飲んだロミータ

【竹取家】

「えぐっ…ひぐっ…私みたいなガキが…今和泉君を…そんなつもりじゃ…説明しても…聞いてくれなくて…私、どうしたら…」


「(。´・ω・)ノ゛ よしよし亜沙美、大丈夫だよ!亜沙美にはロミーがついているからねっ!」


泣き続ける亜沙美に一体何があったのか?聞き出そうとしたロミータだが…優しい言葉を掛けても、亜沙美は満足に答えられなかった

学校で目立たずに何があったのか?を聞き出すのは無理と判断したロミータは、今夜はホームステイしている梨香の家に帰ることは諦め、亜沙美の家に泊まり込んで根気よく何がったのか?聞き出すことにした


「……あ!梨香。ちょっと困った事になっちゃってね。実は…」


「…そういう事でしたの…分かりましたわ。明日、学校にロミーの着替えを持って行ってあげますから、亜沙美ちゃんの事お願い致しますわ」


「うん、うん…ありがとう梨香♪」


亜沙美の家に向かう道中、梨香に電話し亜沙美の家に泊まることを伝えたロミータ。最近少し喧嘩気味だった梨香とロミータなのだが…亜沙美のピンチを救う為に、今日は外泊することを快く了承してくれた


……………………………………………


「そういう事だったのね…大丈夫よ亜沙美。ロミーは亜沙美の味方だからねっ!何があってもだよっ!」


「うん、うん…ありがとう…ロミータちゃん…大好き!本当に嬉しいよぉ」


「( ゜∀゜):∵くはっ!」


照れ屋な亜沙美は普段、誰かに正面切って「大好き」なんて言えない性格だという事を十分に理解しているロミータ。その言葉を聞けた嬉しさで吹き出してしまったw


とにかく、1時間を掛けて根気よく聞き出した結果………亜沙美が野球部のキャプテン今和泉を振った事で「てめぇ何様だ!」と今和泉のファンの女子生徒に囲まれたようだ


「今夜は泊まっていくわね。取り敢えずご飯にしよ、食べれる?」


「うん、ありがとう。食べる…」


今夜は料理などしている余裕は無い。と判断したロミータは、帰り道でコンビニに立ち寄り、食べ物を色々買って亜沙美の家に来た

亜沙美を慰めながら温めたコンビニ弁当を2人で食べている時、ロミータはある事に気が付き亜沙美に質問した


「あの亜沙美?」


「ぐすっ…何?ロミータちゃん…」


「今夜の配信はどうするの?後1時間半後だけど…今夜は休んでおく?」


「……やる!…こんな事で休みたくなんか…ないよ!」


「亜沙美♪」


ロミータは驚き歓喜した。正直、亜沙美はメンタルが弱いところが多いから人に流されやすいタイプで、今回みたいな落ち込んでいる時などは配信とかは出来ないだろう…と思っていたからだ




【お風呂】

「ロミータちゃん…」


「何?亜沙美…」


「今夜はエッチぃ事はしないよね?」


「ぶはっ!?さ、流石にこんな日にはしないわよっ!」


亜沙美を癒すために急遽、竹取家に泊まり込む事にしたロミータ。1人で風呂に入らせたら…亜沙美の事だからバスタブの中でまた泣き崩れるだろう。と予想して一緒に入ることにしたのだが…普段の行き過ぎたスキンシップのせいで、今夜もシッカリ亜沙美に警戒されるロミータ


「亜沙美!身体洗ってあげるわっ♪」


「やぁだぁ!そう言ってロミータちゃん、私の身体をペタペタ触るつもりなんでしょー?」


「えっへっへっ!バレちまっちゃー仕方ねーな。こうなったら強引に…」


本当にエロい事をする気は無いロミータだが、亜沙美を元気づける為に敢えてそう言ったのだが…


「ウグッ…あ…ありがとうね…ロミータちゃん…慰めてくれてるんだね?」


「ほら、もう泣かないの…!?こんなに泣いちゃって…もったいないよ!ペロっ」


ロミータは再び、亜沙美の瞳から流れ出てきた涙を直接舐め取った


「あっ!?」


「ゴクン…ん〜♪これがアミー水!なんて甘くて美味しいの♪至高の味ね♬」


「ε٩(๑>ω<)۶зもう!ロミータちゃんってば、こんな日でもソレなの?」


「…あ、バレちゃったか!あはは(笑)」


「ぶっ!あはははは(笑)」


道化に徹する事で亜沙美を元気付けたロミータ。彼女が自己中で、全く相手を気遣わない訳では無いと確認できた亜沙美




【亜沙美の部屋22時】

「今夜も楽しかったね♪それじゃ、また明日も会いましょうね。乙アミーゴ♪」


✱「乙アミーゴ」

✱「乙アミ」

✱「アミは元気が良いな」

✱「楽しかったよ」

✱「また明日もね」


それが嬉しかったロミータは視聴者(アミーゴ)達に悟られないように、カンペを使って亜沙美をサポートし今夜の配信を乗り切った!




【翌日の学校】

「あー、にしても亜沙美を脅した女子生徒って誰なのよ?マジムカツクなぁ!」


ロミータは亜沙美を囲んで圧を掛けた女子生徒が誰なのか?その手掛かりを見つけようと必死に聞き込みをしていたが…授業中以外使われてない美術室に亜沙美を呼んでいたので、手掛かりが全く見つけらずにイライラしていた


「もしもし、お嬢さん。困り事でごさるかな?」


「はい?…ってアンタ誰よ?」


「それがし2年生の…【服部 破目蔵】と申す者」


「( ゜∀゜):∵ぶほっ!…は、ハメゾウ!?」


ロミータを呼び止めたのは…この学校の2年生で物凄くガタイが良く、かなりハンサムな男だった


「何かありましたか?」


「Σ(゜□゜)あっ!ゴメンなさいね…体質やら名前とかは本人が決めた事じゃなくて親からの贈り物なんだから、ソコにどうこう言うのは駄目よね…で、服部さん。貴方はロミーに何か用事ですか?」


全く面識の無い先輩の男子から突然声を掛けられたロミータは、彼に対してある程度警戒していた。名前からしても本名なのか疑わしいレベルなのだから…


「それがし…竹取さんが美術室に連れて行かれる場面を見ていたでござる」


「Σ(°꒫°๑)な、何ですって〜!?」



亜沙美を囲って脅した女子生徒を探していたが、手掛かりすら見付からず途方に暮れていたロミータに、その現場を見ていたという服部という先輩が現れたのだが…果たして彼の正体とは?




続く

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