「まだまだッ〜!!装填完了!!うせなッ!【ドーン】!!」
壁を突き破って博物館のドームへ侵入してきた少女は、2発目を
「ビュアさんッ!!」
「ッ!」
先程とは異なり、太くなったレーザーがビュアさんを
「この子が左側から来ていたプレイヤーですね」
「うん。壁、破壊してたし…」
私よりも小さなその女の子は、オレンジがかった髪色に黒基調の所々に凹凸のある服を着ている。黄緑色の瞳は少しエメラルドのよう。何よりも目立つのは、どう見ても不釣り合いなほどの大きな重砲。
少女はこの重砲から先程の攻撃を放っていた。
「ビュアさんメカですよ!!あんなのもあるんですね!」
「いえ…。初めて見ました」
「え?」
初めて見た?じゃあなにあの重砲。自作でもしたの?またこっちに
「ナユカさん!ここは私が。先にオーブだけ貰って来てください」
「え!?ビュアさんは?」
「私は足止めしてますんで」
ビュアさんは私に先に行けという。確かにこの間に他のプレイヤーに取られたら元も子もない。もう1回サーチする手間を考えたら確かにそっちの方がいいか…。でも…
「わかりました!ビュアさんお願いします!」
「はい!」
(オオゥ、その笑顔が素敵!これ私に笑いかけてるのか?かけてますよね!?やったー!役得だ!ユキさんのギルド(予定)入って良かったー!!)
私がそういうと照れたのかそっぽを向いて…、たまにこっちをチラチラと
そのまま私はビュアさんをおいて先に進むのであった。
*>>ビュア視点
「あ!?まてっ!!?邪魔すんな!!」
「いえいえ、邪魔するのが私の役目なので」
さてと、ちょーと格好つけてナユカさんを行かせましたが、私が勝てる見込みははっきり言うとあまりないですね。〔霊力〕使えば五分五分でしょうがさっきあまり使わないように、という話し合いをしたばかりですからね。でも…。すごく…。すごく!この女の子のあとをついて行きたいという…、おっと!ストーカーじゃあないですよ?
明らかに何か。私が知らないスキルの匂いがします!しかも、もしかしたら私たちと同ジャンルですか?いや、まぁそんな
「このッ!【ドーン】!」
また少女が持っている重砲に…、〔魔力〕ですかね?が溜まっていき極太ビーム側が放たれてきます!いや当たったら即死ですかね!〔飛行〕では間に合わないのでここは〔飛翔〕で回避します。それを
私は相殺して難を逃れますが…、凄いですね。魔弾の形が弾丸の形をしています。初めかなりのスピードで驚きました。
彼女はその後ナユカさんを追おうとして、横から抜けようとしていますが、そう簡単には抜けさせません。
「なっ!」
通路に向かおうとしていた彼女は、その通路を
「先に行こうとしても
私が〔遠隔設置〕しておいた〔魔法陣〕から出た弾幕が通路を塞ぎ
それは彼女もわかったのか今度は通路目掛けて極太ビームを放とうとしていますが…
「させると思いますか?」
「うグッ!」
再度私が弾幕を〔
「ここですね【イムーバブル・モデル】!」
今回は簡易的ですが、1人相手には十分な〔魔法陣〕を
しかし、相手は黒龍みたいに体が大きい訳でもないので〔硬化〕も一発目からしっかりきいています。
「うご…けない!!」
前回みたいに〔霊力〕使用の二重付与ではなく、今回は足止めメインでもう逃げられそうもないので、手動で再度〔硬化〕付きの魔弾を当てるだけでいいでしょう!
「あとは終わるまで大人しくしててください」
しかし、私の予想は当たらず…
「【オートパイロット】EP半分だッ!やれッ!【チュドーーン】!!!」
「重砲が勝手にッ!!くっ!!」
少女は動けないままだが、重砲が少女の手から離れ空中にそのまま
こちらも回避行動にでていますが、明らかにいままでとは違う動きとチャージ時間です。こういう場合は本体を狙うのがいいのですが…、さっきのセリフ…。後で詳しく聞かないといけません。つまり…、絶対避けなければ!
もし、ダメでも動画出演をお願いしたい!!(本音)
「出し惜しみは…。してられませんか…!では!」
GP
├──────────────╂┨
↓
├─────╂─────────┤
「こんなに使うのは初めてですが、霊力の本気!お見せしましょう!【1フレームの
そしてドームは5割がビームに
「よしッ!やったな!!」
「それをフラグと言うんですよ…」
「ッ!?!?なん…で生きて…」
「さすがに早すぎましたね…。少し気持ち悪い…脳がついてきていませんよ…。うっ…」
いやー…。成功しましたね…。〔加速〕+〔超高速〕+〘加速〙+〘超高速〙の二重付与。
その代わり早すぎて死にかけましたが。あと少しブレーキが遅かったら、壁に赤いシミができてましたよ…。いやもう壁消し飛んでお空が見えてるんですけどね?
「ビュアさーん!オーブ取れましたよー!」
「OKです。時間稼ぎ成功ですね」
「そ、そんな…」
「意外と近くにあったよー!…でこの半壊のドームはどうしたの?」
「戦闘の余波です。問題ありません」
「お、おぅ…」
相手が予想以上に強者でしたが、これからのこともあります。まずは…、自己紹介からですかね?
とりあえず。ペタンと座り込んでいた少女の方へ向かうとしましょう。
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魔力→MP
気力→SP
霊力→GP
■■→EP
妖力→WP
魅力→CP